現在2016年2月10日23時46分である。
一昨日は、途中で打ち切って、寝たのだった。
あまり夜更かしするのは、良くないよね。
「そうよ。太郎さんを眠らせるために、ツイートしたのよ。」
うん。ありがとう。
さて、一昨日やり残した英文は、次のものだった。
1番上の行は、
『原子は、から、くらいの半径です。』
だった。
これを、どう捉えたらいいか、ということが、以下に書かれている。
まず、
『という長さを、(別名)オングストロームと呼ぶ。』
と書いてある。
「オングストロームって何?」
ああ、10のマイナス8乗センチメートル、つまり0.000 000 01cmの長さのことを、1オングストローム(いちおんぐすとろーむ)って呼ぶんだよ。1ミクロンよりもっと短い長さ。
「1ミクロンは?」
1ミクロンは、10のマイナス4乗センチメートル。
でも、こういうものは、覚え方があるんだよ。
私は、自分で、語呂合わせを作ることは、余りできないんだけど、工夫して覚えている。
例えば、今の場合、1センチメートルって、何メートルだっけ?
「えっ、100センチメートルで1メートルだから、1センチメートルは、100分の1メートルで、0.01メートルかしら(ドキドキ)」
合ってる。それを使って、上の一連のものを、覚えやすくできる。
といっても、いきなりはできないだろうから、やってみせる。
1オングストロームは、10のマイナス8乗だから、0.000 000 01cmつまり、1の左に0が8個ついている。
ところで、1cmは、0.01mなのだから、1オングストロームをメートルで表すと、
1オングストローム=0.000 000 01cm=0.000 000 01×0.01m
=0.000 000 0001m
つまり、1オングストロームは、10のマイナス10乗メートルなんだよ。
ぴったり、10だと覚えやすいでしょう。
他のものも、メートルを基準にする。
すっごく短い1ミリメートルは、千分の1メートルだから10のマイナス3乗メートル。
もっと短い1ミクロンは、さらに3増えて、10のマイナス6乗メートル。
金額に、カンマを入れるとき、3桁ずつ区切るでしょう。西洋の単位は、3つずつのものが多いと覚えておくと良いよ。
「でも、オングストロームは、10だから、3の倍じゃないわね。」
良く気付いたね。
こういう例外を、覚えておくのが重要。
さて、もう一度、英文を見てみよう。
三行目に進んで、
『そこで、原子は1ないし2オングストローム(Å)の半径であるといえる。』
となる。指示語theyに、『原子』を補ったよ。
この英文が、
S(we)+V(say)+O(they)+C(1 or 2 angstroms)
という第5文型の文で、後半が、
S(they)+V(are)+C(1 or 2 angstroms)
という第2文型の文であることは、いいよね。
「このÅという記号は?」
これが、オングストロームという記号なの。
「Åm みたいな書き方はしないの?」
この、Åだけ特別扱いなんだ。原子というものが、ちょうどこれくらいの大きさ、という特別な長さなんだ。
「どうして、Aの上にまるが付いているの?」
ああ、昔、私が、父と一緒に働いていた頃、新入社員で入ってきた、女の人に、同じ質問されて、調べたことあったんだ。答えは、簡単なんだよ。
という物理学者の名前から付けられているんだ。スウェーデンの人なので、まるが付いたりするんだ。
「人の名前が付いた、単位って多いわね。」
うん。ものすごく多い。
ちょっと、思い浮かべただけで、
『君の瞳は、10000V(ボルト)』
のボルトは、電池を発明した物理学者アレッサンドロ・ボルタ。
麻友さんも、被災地、訪問のとき、何度も聞いただろう、放射線の線量当量のSv(シーベルト)は、
物理学者ロルフ・マキシミリアン・シーベルト。
「あっ、そのシーベルトっていうの、もっと知りたい。本当に、大丈夫だったのかしら。」
気持ちは分かるけどねぇ。今焦って知っても、余り意味ないんだ。
基礎的なところだけ言っておくと、かなり放射線にさらされる危ないところでも、短い時間だけなら、被害は少ないし、逆に、余り線量が多くないところでも、長くいると、被曝量は多くなるんだ。
だから、ほんの数日だけいたAKB48の人達は、被曝量は軽微なんだ。
「でも、放射能にちょっとでも当たれば、被曝はするんでしょ。」
その考え方を、これから変えていかなければ、ならないんだよ。
「どういうこと?」
つまり、放射能っていう悪いものがあるわけじゃ、ないんだ。
「じゃ、何が悪いの?」
放射能っていうのは、今後出てくる原子とか電子とか光なんだ。
「それは、どこにでもあるものじゃないの?」
そう。だから、
『これが、悪い放射能。』
なんていうものは、ないんだよ。
「じゃあ、何ミリシーベルトとかいって、測っていたのは?」
だからねぇ。結局、量が多いかどうかなんだよ。
「じゃあ、1個や2個なら良いというわけ。」
うわぁ。期せずして結論が出た。
「なに、何?」
麻友さんが、
『糖類ゼロのわけないってどういうこと?』
って聞いてきたでしょ。
「聞いたけど。」
これなんだよ。
糖も、原子みたいなものなんだけど、それが、1個や2個、缶に入っていても、だれも文句も言わないし、糖分取り過ぎにもならない。
だから、これ以下なら、糖分ゼロとしていい、というラインがある。
そこで、『糖類ZERO』などと見え透いたウソを書かずに、『糖類0.1g以下』というように正直に書くと、『本当に少ないんだね。』となるんじゃない、という話だったんだよ。
「でも、0.1gって書いても、売れないと思う。」
そこは、頭を使うんじゃない。いかに少ないように見せるか。
「ちょっと、待って。シーベルトの説明が、途中よ。」
今、ここで議論するのは、無理だよ。
放射能の半減期というのは、一番簡単な微分方程式を解かないと、論じられないし、まだ麻友さんを、そこまで連れて行ってない。
「えっ、これも、微分方程式なの?」
麻友さんに取って、
『微分を勉強したら、ものすごくたくさんのことが、分かるだろうなあ。』
と、夢の島の景色を見せることは、ものすごく重要だと思ってね。
「夢の国じゃなかったら、太郎さん袖にするわよ。」
コワー。
さて、オングストロームが、人の名前だというところから、脱線していたのだった。
「ボルトや、ガウスも、人の名前だって、知らなかったわ。」
発見が、多いのは、人生を豊かにしてくれるね。
と、ふと時計を見ると、21時19分。
お医者さんから、
『早寝早起きをして、規則正しい生活をした方が良いですよ。』
と、言われてるんだよね。
麻友さんへのブログを、遅くまで書いているのは、私の健康上も良くないし、麻友さんも異様に長い投稿を読まなければならなくて、大変。
そういうわけで、今日は、思い切って、ここでストップさせましょう。
『ファインマン物理学』の英文の残りは、次回にしましょう。
「内容としては、面白かったわね。」
麻友さんの『横浜感ゼロ』っていうの、『太郎さんがいなくて、横浜に来た感じゼロ』と、この『糖類ZERO』の投稿が、楽しみだ、ということと、をかけていたんだね。
「そうよ。」
私が、こう書かないと、私に伝わったかどうか分からないのだから、麻友さんも辛いよね。
「太郎さん。鈍いんだもの。」
じゃあ、またね。
『バイバイ』
現在2016年2月12日22時12分である。おしまい。