読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

女の人のところへ来たドラえもん

21歳の女の人と43歳の男の人が意気投合し、社会の矛盾に科学的に挑戦していく過程です。

持ち上がった卵

 現在2016年3月17日22時44分である。

相対性理論のブログへ行っていたのは分かっているけど、1月経っちゃったじゃない。」

 うん。ごめん。

 こんなに、こちらが、お留守になるとは、思わなかったんだ。

「何か、書きためていたの?」

 いや、そうじゃなくて、本当に、こっちのブログ、書いてなかったんだ。

「でも、相対性理論のブログの記事は、2つくらいだったわよ。」

 そう。時間はあったんだけど、パソコンの前に座ると、アマゾンのレビューを読んだり、麻友さんのニュースを検索したり、メールに返信したり、自分のブログを読み返したり、と色々なことをやっていて、浪費してしまったんだ。

「こちらのブログでは、『たのしい算数』で、止まっていたわね。」

 私の父が、私の能力を開発しようとしていたことは、前回分かったよね。

 でも、母も、同じくらい、影響を与えているんだ。

「お母さまも、教育熱心だったの?」

 それは、ちょっと微妙なんだけど、結果的に、私に教育を熱心に与えた。


「微妙というのは?」

 実は、これは、後で知ったことなんだけど、母は、小学校の時、学校で1番だったんだ。

「どうして、そんな細かい順位まで分かるの?」

 今の教育では、義務教育で、順位を付けたりすると、不平等だとか言って、反対してくる人もいるけど、母が子供の頃(1950年代)には、卒業生のうち成績1番の子供が、答辞(とうじ)を読むというのは、常識だったんだ。

 だから、そういうことが大嫌いな母も、前に出て、答辞を読まされたんだね。

「えーっ、じゃあ、全校生徒みんな知ってるの?」

 そうなんだよ。

「恐ろしいお母さまね。」

 ただ、母の可哀想だったのは、成績が良ければ、当然、レヴェルの高い中学へ行くわけで、そうなると、いつまでも、1番ではいられなかったと言うことなんだ。

「あぁ。その厳しさは、AKB48にいるから、私にも良く分かる、って、太郎さん、何を、涼しい顔してるのよ。」

 へぇっ? 何が悪いの?

「太郎さんは、小学校、中学校、高校、大学と、どんどん上がっていって、自分にどうすることもできないものに、出会わなかったの?」

 うーん。

 そりゃあね。大学入試で1年浪人しているし、失恋も派手に何度もやってる。

 でも、私にとって、どうすることもできなかったのは、この障害を負ってしまったことなんだ。

 これだけは、どうしようもなかったし、また、どうこうできるものでもなかったんだ。

 だから、私にとって、自分は、本当は、可哀想なのかも知れないけど、こうなるしかなかったという気がする。

 特に、麻友さんに好いてもらって、私の人生にも意味があることが、益々はっきりした。

「もう。太郎さん本当に、私に好かれていると、思ってるの?」

 好きでしょ。

「あのね。分からないの?私みたいなのは、アイドルっていうの。」

 アイドルくらい知ってるよ。

「いや知らないわね。ちゃんと、いつもの『サンライズクエスト英和辞典』で、idolって調べてご覧なさいよ。」

 じゃあ、調べてみようか? アイドルとは、偶像っていう意味だってことくらい知ってるんだけどなぁ。

{\mathrm{idol/\acute{a}idl/}}名Ⓒ{\mathrm{(\sim s/\sim z/)}}
1.偶像視[崇拝]される人[もの],アイドル
{\mathrm{That\ singer\ is\ the\ } \mathit{idol} \mathrm{\ of\ the\ teenagers.}}
あの歌手はティーンエージャーのアイドルだ
2.偶像
{make\ an\ idol\ of} …を崇拝する,偶像視する

「太郎さん。ここに書いてあることの意味分かってる?」

 だから、偶像としか書いてないじゃん。

「じゃあ、聞くわ。『偶像』って何よ。」

 崇拝する、というのと並んでいるように、『崇拝される人、あるいは崇拝されるもの』、のことじゃない。

「やっぱり、分かってないわねぇ。『偶像』には、好きになりたい相手の心は入っていないのよ。心の入っていない人形のようなものを好きになることを、偶像視するって言うの。」

 わぁーっ、すごい。今日の麻友さん、自分から英語の勉強始めてる。

「茶化さないでよ。こっちは、真剣に話しているんだから。」

 麻友さんは、私に心を動かされてはいないよと、言いたいの?

「そういうことよ!じれったいわねぇ。」


 でも、大丈夫。私のブログを麻友さんは読んでいる。

「その最後の牙城を崩してあげるわ。」

 でも、読んでるのは、本当じゃない。


「説明してあげるわ。」

「アイドルにも、アイドルの責任があるの。」

「ファンになってくれた人の、幻を壊さないであげる義務があるのよ。」

「だから、障害者で、もう40代にもなって、定職にも就かずにいるおじさんがいたら、仕事はできなくとも、2年間くらい、世界一可愛いアイドルの女の子と恋愛したっていう、思い出を作ってあげたいなって思うわけよ。」

「ブログを読んでもらうのを楽しみにして、1週間に1回くらい、書いてくるのを、時間を作って読み、アクセス解析に、読んだということが表示されるようにしてあげる。」

「そのおじさんにとって、それだけが、生きていることの理由なんだもの。」

「そして、2年くらい経ったら、さすがにもう私は、おしまい。」

「太郎さんが、ブログやツイッターで、なんと呼びかけようと、病院で、先生になんと訴えようと、私は、太郎さんの前には現れない。」

「これが、アイドルってものよ。」

「ファンの人はみんな、それを分かっていて、推してくれてるの。」


 ふーん。やっぱり、そうなんだ。

「エッ、分かってたの。」

 『推し』っていう言葉、そういう意味だろうなーと思ってた。

「それで?」

 だから、去年の6月頃から、

『松田さん、まゆゆ推しですか?』

って言われるたびに、

『推しじゃないんですよ。』

って答えてた。

『どう違うんですか。』

って言われると、

『ファンとして好きなんじゃなくて、本当にあの人が好きなんです。』

と答えていたんだよね。


「太郎さんの頭の中って、どうなってるの。私に好かれてるっていう前提なの?」

 私の頭の中は、柔軟に動くよ。

「じゃあ、私に好かれてなかったら、ということを、考えないの?」

 その発想が、今日のこの議論を生んだんじゃない。

「アッ、そうか。この議論をブログに書いた、ということ、イコール、太郎さんは、思い込みの激しい人ではない、ということなのね。」

 まあ、そういうことだね。

「どうして、こんな投稿したの?」

 泥沼になってからでは、お互い、理性的であれないから。

「私に、逃げ道を作ってくれたのね。」

 窮鼠猫を噛む、という状態に、今までの女の人をしてしまっていたように思うからね。

「太郎さん。復習したのね。成長したー。」


 褒められついでに、麻友さんに英語を教えるために、英文法を勉強しているんだ。

 以下の本を、毎日、パソコンの電源ボタンを押してから、起動するまでの、5分間だけ、読んでいる。

英文法詳解

英文法詳解


 3月14日のホワイトデーに、第1章を読み終えた。

 かなり、レヴェルの高い本なので、麻友さんには、ちょっと難しいかな。


「正直に言うとね。芸能界にいると、面白い話は、いくらでもあるのよ。ファンの人も教えてくれるしね。だから、私が、太郎さんのブログに期待するのは、むしろ、数学や物理学の話や、一風変わったクラシックの話なのよ。」

 私は、文才があるわけではないから、数学や物理学の話でないと、他のファンの人に埋もれちゃうか。

「私、太郎さんの数学の話、好きよ。」

 ありがとう。

 『卵』が、登場しなかったね。母のやらかしたこととは!

 次回乞うご期待。

「私のこととなると、いつまででも思いに浸っていられるのって、本当なのね。バイバイ。」

 バイバイ

現在2016年3月18日0時59分である。おしまい。