女の人のところへ来たドラえもん

21歳の女の人と43歳の男の人が意気投合し、社会の矛盾に科学的に挑戦していく過程です。

1から始める数学(その4)

 現在2016年5月13日22時48分である。

 麻友さん。こんばんは。

「こんばんは。太郎さん。」

 今日は、絶対、早く寝てみせるよ。

「見てるわよ。それで、数学って言うか、算数の話は、どう進めるの?」

 本当のところを言うとね。私も、小学校で、『1たす1が2だ。』というようなことを、どうやって習ったか、覚えていないんだ。

 むしろ、何度も何度も、繰り返し、色んな人から聞いて、いつの間にか、納得したのだったように思う。

「私も、一番最初に、『1たす1が2だ。』ということを知ったのが、いつだったか、記憶にないわね。」

 今までの歴史上、最も多くの分野に業績を残し、『数学の王様』と言われている数学者がいるんだけど、誰だか知ってる?

「おっ、クイズ形式になったな。ちょっと待って。王様って言うくらいだから、私でも知ってる数学者よね。私の知ってる数学者は、・・・ピタゴラスっていたわよね。」

 確かにいたよ。紀元前だね。

「紀元前に、そんなに業績を残すのは無理ね。あと、ニュートン。」

 ニュートンも、数学での業績は、微分積分法を発見したことや、『プリンキピア』という本を書いたことなど、沢山あるが、ほとんど、微積分に偏っている。もっと、数学全体に、業績を残さないと、王様とは、言われない。

「あっ、思い出した。本屋大賞の初回に、1位になった『博士の愛した数式』に、一人出てくる。『オイラーの公式』じゃなかった?」

 うわっ、すっごい残念賞。でも、頑張ったで賞。オイラーは、18世紀の世界最高の数学者であり、業績の数では、恐らく、今までの歴史上、最高の数学者。オイラーを、王様にしても良いんだけどね。数学の分野のうち、まだ誕生してなかった、数学基礎論という分野と、コンピューター科学の分野を除く、あらゆる分野に業績を残した数学者なんだ。その王様って言われてる人は。

「私、もう数学者知らない。」

 思い出してごらん。『人の名前が付いた、単位って多いわね。』って麻友さんが言ったとき、ピップエレキバンの話をしたでしょう。

「ああ、2000ガウス。」

 そう。そのガウスこそ、『数学の王様』と言われている人なの。

「どれくらい、業績が、多いの?」

 多分、証明付けずに、定理のステートメントだけ並べたとしても、ガウスの業績だけで、400ページくらいの文庫本だったら埋まるだろうと思う。

「それって、すごいの?」

 私の業績だったら、2ページにもならないと思うと言えば、分かるかな?自分で、業績って言うのも、変だけど。

「太郎さんが、200人。それなら、王様と言われても十分ね。」

 オイラーは、数の上では、ガウスの4倍以上、業績があるんじゃないかな。

「じゃあ、オイラーは、クイーンなのね。」

 そう思っても良い。ただ、その言い方は、他の人には通じないから、気を付けてね。でも、チェスでは、キングよりクイーンの方が強いから、このアナロジーで、ガウスオイラーという名前を覚えておくのは、役に立つかもね。

「ところで、メールを送ったように、『寝不足には気をつけてね~』。」

 はい。ここで止めましょう。

「なぜ、ガウスの話をしたの?」

 今日の最初のところで、『1たす1が2だ。』というのを、どうやって習ったか思い出せない、という話をしたでしょ。

「そうだったわね。」

 実は、ガウスの言葉で、

『私は、言葉を覚えるより前から、計算していたように、記憶している。』

というものがあるんだ。

「やっぱり、天才だから。」

 確かに、そうも取れる。でも、私は、こういう風に、日本語を覚えるのと一緒に、数学(この場合、算術かも知れないけど)を学んで行っている人が、結構多いのではないかと思うんだ。

「私も、いつ計算を最初に習ったか覚えていないから、ガウスになれる!?」

 かもね。

「ウフッ。今日は、お腹も痛いし、頭も痛いしで、辛かったけど、最後に希望をもらったわ。」

 良かった。おやすみ。

「おやすみ。」

 現在2016年5月14日0時31分である。おしまい。