女の人のところへ来たドラえもん

21歳の女の人と43歳の男の人が意気投合し、社会の矛盾に科学的に挑戦していく過程です。                    ブログの先頭に戻るには、表題のロゴをクリックして下さい。                                   数式の変形。必ずひと言、添えてよ。それを守ってくれたら、今後も数学に付き合ってあげる。

数Ⅲ方式ガロアの理論と現代論理学(その16)

 現在2019年1月7日18時24分である。

結弦「今年最初の連載だね」

若菜「相対性理論のブログでは、『結婚をシミュレート』、やってましたけど、確実に結婚できるんですか?」

「太郎さんのお父さまやお母さまが、私を受け入れてくれるかどうか、色々思案中なのよ」

若菜「お母さんのお父さまやお母さまは、認めて下さってるんですか?」

「それは、また別な問題ね」

 麻友さんのお父さまや、お母さまが、どう思っているのかは、まだ全然分かってないんだ。

 調べようがないからね。

「母は、このブログの存在を、知ってるの。だから、真面目に続けて」

 分かった。今日は、『現代論理学』の回だ。

 始めよう。



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 通常の文章では単文が接続詞により結合され,そこに複合文が形成されるが,それと同様に命題論理学も,命題(proposition)を考察するに際し,まず単文に相当する要素命題(elementary proposition)から出発する.そして,それを接続詞に当たる結合子(connectives)により結びつけることを考える.そこでまず,命題を構成するこれらの契機について,それを記号化することから始めよう.

 第一に,要素命題を{p_1,p_2,p_3,\cdots } 等の記号で表わす.

 次に結合子であるが,さしあたりは次の5つのものを採用する.

 1)否定(negation)の結合子 これを記号 {\sim} で表わす.{\sim A} は内容的には「{A} でない」(not {A}) という言明に対応する.

 2)連言(conjunction)の結合子 これを記号 {\wedge} で表わす。{A \wedge B} は「{A} かつ {B}」({A} and {B}) という言明に対応する.

 3)選言(disjunction)の結合子 これを記号 {\vee} で表わす。{A \vee B} は「{A} あるいは {B}」({A} or {B}) という言明に対応する.

 4)含意(implication)の結合子 これを記号 {\supset} で表わす。{A \supset B} は「{A} ならば {B}」( if {A} ,then {B}. {A} implies {B}) という言明に対応する.

 5)同値(equivalence)の結合子 これを記号 {\equiv} で表わす。{A \equiv B} は「{A}{B} とは同値である」ないしは「{A} のとき,かつ{A} のときにかぎり {B}」( {B} if and only if {A})という言明に対応する.

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 ちょっと大変だけど、肝心なところなので、一気に写した。

結弦「単文とか、複合文とか、日本語の文法ですか?」

 余り、その辺の文法にはこだわらなくていいよ。

 単文というのは、以前やった、『雪は黒い』や、『1+2が4である』みたいな、文なんだ。

 一方、複合文というのは、『1+2が4であるなら、雪は黒い』みたいに、単文がいくつか組み合わさった文だ。

「単文は、『たんぶん』、複合文は、『ふくごうぶん』で、いいのよね」

 もちろん。

若菜「数学の本では、命題というものが、頻出しますが、ここでは、『命題』という言葉の定義をしているのですか?

 命題という言葉は、それが使われる状況により、ちょっとずつ意味が変わる。でも、この本の第2章まで読み切れば、その全貌がつかめる。

若菜「第1章だけでは、駄目ですか?」

 第1章を読んだら、第2章も読みたくなる。

「要素命題を『{p_1,p_2,p_3,\cdots }等の記号で表わす』とあるけど、この小さい1、2、3が付いた記号は、なんと読むの?」

 こういう小さい数字や記号を、添え字(そえじ)と言うんだ。数学や物理学をやっていると、記号が足りなくなる。だから、添え字を付けて、いくらでも記号を作れるようにするんだ。

 さっきの例は、

『ピーいち、ピーに、ピーさん、てん、てん、てん』

と読めば、通じる。

「太郎さんの、『NKとBGの要点』のファイルによると、否定の記号は、『{\neg}』を使ってたけど、この本では、『{\sim}』となってるわ」

 そうなんだよねー。これ、数学全体で、統一されてないんだ。

{A \Rightarrow B} も、この本では、{A \supset B} に、なってるだろう。

「ああ、そうねえ」

 この本では、『{\equiv}』という記号を、最初から導入してるけど、私は、{(A \Rightarrow B )\wedge (B \Rightarrow A)}を、{A \Longleftrightarrow B}と表し、これを同じ意味で、使ってる。

若菜「何がなんだか、分からなく、なりそうですね」

 3人を混乱させてもいけないので、今後私のゼミでは、私の『NKとBGの要点』にある記号を使おう。

 そして、『NKとBGの要点』の方に、記号対照表を、作ろう。

結弦「さっきの一文を、変換すると?」


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 次に結合子であるが,さしあたりは次の5つのものを採用する.

 1)否定(negation)の結合子 これを記号 {\neg} で表わす.{\neg A} は内容的には「{A} でない」(not {A}) という言明に対応する.

 2)連言(conjunction)の結合子 これを記号 {\wedge} で表わす。{A \wedge B} は「{A} かつ {B}」({A} and {B}) という言明に対応する.

 3)選言(disjunction)の結合子 これを記号 {\vee} で表わす。{A \vee B} は「{A} あるいは {B}」({A} or {B}) という言明に対応する.

 4)含意(implication)の結合子 これを記号 {\Rightarrow} で表わす。{A \Rightarrow B} は「{A} ならば {B}」( if {A} ,then {B}. {A} implies {B}) という言明に対応する.

 5)同値(equivalence)の結合子 これを記号 {\equiv} で表わす。{A \equiv B} は「{A}{B} とは同値である」ないしは「{A} のとき,かつ{A} のときにかぎり {B}」( {B} if and only if {A})という言明に対応する.

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若菜「同値は、温存するのですね」

 あまり、記号を切り詰めると、困ることもあるんだ。同値の記号は、この本と同じものを採用する。

結弦「連言というの、辞書にないんだけど」

 連言(れんごん)じゃ、ないんだ。『れんげん』なんだ。

結弦「じゃあ、選言(せんげん)?」

 そうだよ。私も、今日まで知らなかった。

結弦「なんだ、お父さんもか」

「今日は、比較的進んだわね」

 これから、論理学の冒頭の部分を、どんどん進んで行く。数学ではないから、計算はないけど、1度認めたことは、よっぽどのことがない限り、その後も仮定されているということを、気にかけていて欲しい。

 じゃあ、解散。


「太郎さん。今年最初の連載も、始まったわね」

 7日までかかったのは、なかなか、勉強に気持ちが乗らなかったからだ。

 勉強は、してたんだけどね。

「よく眠れてる?」

 なかなか、眠れないことも、多い。

 それが、朝、起きられない原因にもなってる。

「ちゃんと、食べて、薬も飲んでね」

 ありがとう。

 それじゃ、おやすみ。

「おやすみ」

 現在2019年1月7日21時58分である。おしまい。