現在2018年6月29日18時47分である。
「あれっ、本当に、ガイドブック作り始めたの?」
うん。
『数Ⅲ方式ガロアの理論』は、せっかく新装復刊されたのに、あまり売れていないようで、店頭から姿を消しつつある。
「太郎さんは、いい本だと言ってたけど、そんなに良い本じゃないんじゃない?」
読みにくい本だということでは、確かに良い本じゃないんだ。
でも、若いときにこれを読んでおけば、数学をやっていく上で、一生陰になり日向になり、支えとなってくれるんだ。
「ものすごい褒め方ね。太郎さん自身が、それを感じてるのね」
そうだよ。
「で、『現代論理学』も、一緒にやるの?」
私、自分が、ドラえもんだったことを、忘れてたんだ。
「ドラえもんって、ああ、そうか。『女の人のところへ来たドラえもん』というのは、私のところへ来た太郎さんという意味だったわね。それで、何かするの?」
麻友さんと、私は、数学や物理学の動画を作りながら、ちょっとずつ周囲の信頼を勝ち得ていって、何年か後に、麻友さんのお父様も納得させ、アイドルなどが大嫌いな私の父も説得し、結婚する。
しかし、女優に、歌手に、と忙しい麻友さんだから、初めのうちは、子供を作らない。
しかし、いつも話しているように、今から8年後、2026年に、量子コンピューターの計算スピードが、本当に速くなり、今のコンピューターで宇宙の最初から今までかかったような計算を、1時間でできるようになり、あらゆる暗号を解けるような日が来る。
インターネットで、メールを暗号化して送っていたのも、全部意味がなくなり、銀行預金も全部公共のものとなる。
麻友さんは、女優として生きるのが、小さい頃からの夢だったのだから、それは、奪われない。
でも、今ほどお金を稼がなければ、という必要がなくなったので、我が子を育てようか、という気持ちの余裕ができる。
最初の子供は、女の子だった。
名前を、なんとつけようかと、考えていたが、・・・
ここは、とりあえず、私が、女の子が生まれたら、『若菜(わかな)』としてあげたいな、と思っているので、若菜としたことにしよう。
「えっ、なんで、若菜としたいの?」
これには、男親の気持ちが詰まってるんだよ。
「どういうこと?」
これを、観ると分かるんだ。
映画『男はつらいよ 第35作 寅次郎恋愛塾』
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「えっ、寅さんなんて、振られちゃうんじゃない。そんな、幸せにならないのじゃだめよ」
なんで、私が、わざわざ第35作を持ってきたか、観てみれば分かるよ。
「若菜にするのは、このブログの中だけよ」
さて、2年後、今度は、男の子が、生まれた。
「あっ、それは、私が絶対決める」
どうしたいの?
「結弦(ゆづる)じゃなきゃいやよ」
本当に、羽生君のこと、好きだったんだね。
いいよ。結弦にしよう。
一応、歳が分かるように、若菜ちゃんは、2028年生まれ、結弦君は、2030年生まれとしよう。
「12年後ね。太郎さん、何歳?」
私は、1971年生まれだから、59歳だね。
「もう、ベートーヴェンだったら、死んでるわよ」
天王星を見つけた天文学者のハーシェルは、53歳で最初の子を授かり、83歳まで生きた。
麻友さんは、何歳だい?
「36歳になってるわね」
子供を育てる苦労は、私には描けない。
もう、お金という概念がなく、税金も、国家予算も、株式などという概念もなく、全く新しい世界になっている。
子供にどんな教育をするべきなのかも、手探りの段階だ。
そして、若菜ちゃんが生まれた2028年から14年経った。
2042年だ。
若菜ちゃんは、中学2年生。結弦君は、小学校6年生である。
さて、ここまで、麻友さんと私が、円満な結婚生活を送ったという世界での話を、仮定する。
ここで、私が、ドラえもんだったということが、意味を持ってくる。
今日(2018年6月29日)、私が、麻友さんに、ひとつの提案をする。
麻友さん、私たちの『数Ⅲ方式ガロアの理論』のガイドブックや、数学や物理学の動画を作るとき、ふたりだけが登場人物というのは、話が偏りすぎないだろうか?
「私と太郎さんの他に、誰を加えようというの? 前話していた、太郎さんの恩師の上野さん?」
いや、もっと活気のある若い人を加えたい。
「誰か、宛てがあるの?」
麻友さん。以前、ドラミちゃんに借りて、タイムベルトを使って、生け贄になりかかってたのを、助かったことがあるよね。
「ああ、ドラミちゃんには、お世話になったわ」
ドラミちゃんでなくとも、私は、ドラえもんだから、タイムマシン持ってるんだよ。
「それで、どうしようというの?」
私たちの子供が、2042年にどうなっているか、見に行ってみない?
「とんでもないこと、言い出すのねぇ」
私の考えでは、24年後には、人間は、かなり暇になっていると思うんだよ。
会いに行ってみようよ。
「そうねえ、ちょっと見に行ってみましょうか」
さて、この後、まだ産んでもいない娘と息子に会いに行くのだが、ひとつの投稿が長くなりすぎると、麻友さんの負担が大きくなりすぎるので、とりあえず、投稿しよう。
あっ、そうそう、ゴキブリくらい退治してあげるよ。自分を飾っているかどうかは、判断して。
(これは、文藝春秋のインタビューで、『好きな男性のタイプは?』という問いに、麻友さんが、『ゴキブリ退治して頂ける方だとありがたいです』と答えていたことを受けてのものである)
じゃあ、今晩は、ここまで。
「太郎さんが、ドラえもんなら、私を好きにできるでしょうに、そんなことは、しないのね」
微妙にバランス取ってるんだ。
「おやすみ」
おやすみ。
現在2018年6月29日23時48分である。おしまい。