女の人のところへ来たドラえもん

21歳の女の人と43歳の男の人が意気投合し、社会の矛盾に科学的に挑戦していく過程です。                    ブログの先頭に戻るには、表題のロゴをクリックして下さい。

数Ⅲ方式ガロアの理論と現代論理学(その15)

 現在2018年12月31日19時06分である。

「太郎さん。財布にいくら入ってる?」

 えっと、2,160円。

「もーっ、それじゃ、若菜と結弦のお年玉も、あげられないじゃない」

 正直言うと、今、ほとんど、収入がないんだ。

「どうして? お父さまの本のリストは?」

 最近、私に、外で働かせようとか考えていて、リストくれないんだ。

「じゃあ、私が、ミュージカルやったら?」

 生活費を、切り詰めて、なんとか切符を買うしかない。

「太郎さんは、外で働く気は、ないの?」

 私が外で働こうという努力は、これまでも何度も試みられた。しかし、どれも、上手く行かなかったんだ。

 今、私に出来るのは、非常に突飛な思いつきだけど、あの医学機器を、本当に実現可能だと言うことを、理論的に示すことで、世界に新しい考え方を提案することなんだ。

「でも、夏遊んでた、キリギリスが、助けてくれって、来てもね」

 あっ、そんなこと、言えるのか?

 麻友さんに投じられた票は、すべて、麻友さんを応援しようという、ヲタク達の、心を込めたものだったはずだぞ。

「ああ、それを、言われると、辛いわね。でも、太郎さんは、どう見ても、キリギリスよ」

結弦「お母さん。結婚する前から、大晦日に、夫婦げんかですか?」

若菜「お父さん。なんで、こんな記事にするんですか?」

 ごめん。若菜。大晦日に、お母さんが、ブログ更新して、


去年までは、

年末年始といえば
一年で、いちばん慌ただしく
いちばん忙しい時期でしたが

今年は
それとは正反対な
時間を過ごしております。笑

と、言ってきたんだ。

 今まで、ずっと、お母さんに、こういう、のんびりした時間を、味わわせてあげたいと、思ってきたお父さんとしては、ひとつやり遂げたことが出来たんだよ。

若菜「素直に、『良かったね』って、言ってあげられないんですか?」

結弦「お父さん。僕たちに、お年玉くれられないんで、しょげてたんだな」

「まあ、いいわ。私、ガロア、少し用意してきたのよ」

 おお、じゃあ、始めてよ。


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 {2^{\circ}} 最も簡単な分解は,ガウス氏の方法によって,得られる.

 この分解は,方程式の群の形から見て明らかだから,それを説明するのは時間の浪費だ.

 ガウス氏の方法で簡単化されない方程式に対しては,どのような分解が適用されるのか?

 ガウス氏の方法で簡単化されない方程式を,僕は,原始的と呼ぶ:このような方程式は,実際に分解不可能というわけではない.累乗根で解けるものさえある.

 累乗根で解ける原始方程式の理論への準備として,1830年6月に {Bulletin\ de\ Férussac} 誌上に発表した「数論について」という論文で,虚数についての考察をしている.

 ここに同封した論文では,次の定理を証明している:

(1)原始方程式が累乗根で解けるためには,その次数は {p^{\nu}} でなければならない, {p}素数

(2)このような方程式の順列は,すべて

   {x_{k,l,m}/x_{ak+bl+cm+ \cdots +f,a_1k+b_1l+c_1m+ \cdots +g, \cdots}}

という形をしている.{k,l,m,\cdots } は,それぞれ,{p} 個の値をとる {\nu} 個の指数で,それによって,すべての根が指定される.これらの指数は法 {p} で考える,すなわち,指数に{p} の倍数を加えても,指定される根は同じだ.

 この一次形の置換を,すべて施して得られる群は,全部で {p^{\nu}(p^{\nu}-1)(p^{\nu}-p)\cdots(p^{\nu}-p^{\nu-1})} 個の順列を持つ.

 一般の場合には,このような条件を満足するからといって,その方程式が累乗根で解けるとは結論できない.

 {Bulletin\ de\ Férussac} 誌上で指摘しておいた,方程式が累乗根で解けるための条件は,あまりに強すぎる.例外がある,稀にだが.


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「どうかしら」

 分からないなりに、よく、{\TeX} 化したな。

「一カ所、気付いたのよ。

(p.8,l.7)

◯これらの指数は法 {p} で考える.

✕これらの指数は法 {p} で考える,

点と丸を、付け間違えてるわ」

 良く見つけたな。

結弦「ガロアの遺書は、7ページある。やっと2ページ進んだね」

若菜「お父さんには、どのくらい分かってるんですか? この見ているノートは、いつのものですか?」

 1999年1月30日に、この本を、全文写しし始めたものだ。

若菜「1999年ということは、京都から戻ってきて、4年半も経っていますが」

 実際は、私の記録では、1994年10月24日、1995年6月12日、1998年12月2日にも、読み始めている。

 しかし、挫折している。

若菜「1999年のノートは、最後まで続いたのですか?」

 いや、2018年4月24日に、第17章の294ページまで進んだところで、中座している。

結弦「一気に読んじゃえば良かったのに。もう半分越してるのに」

 そうだな。

 もっと頑張って、お前達に、分かり易い説明を出来るようにするか。

「太郎さん。この得体の知れない遺書を読むの、どういう姿勢で読めばいいの?」

 色んな、数学の記号や用語を、こんなものがあるんだなあと、眺めていると良い。

 先に進んだとき、昔あんなことやったなあ、と思い出すのは、楽しいものだ。

「それだけのため?」

 数学って、膨大な無駄の上に、築かれてるんだ。

 これが、役立つかなあ、と思っていたら、数学はできない。

 でも、楽しく、無駄なことをやるのなら、人間は耐えられる。

 私からのラヴレターと思って、読む、あるいは、書き取るというのなら、心が違うだろう。

 来年も続けよう。

「太郎さん。今年も終わるから、最後に言うわ。私、AKB48を卒業して、ファンも減ったわ。でも、太郎さんは、確実に、コアなファンの一人よ。来年もよろしく」

若菜「中学2年に、ガロア理論なんて、滅茶苦茶ですけど、お父さんの数学への情熱に押されて、来年も頑張ります」

結弦「平和憲法の話とか、今年、色々面白かったよ。お母さんと仲良くね」

 じゃあ、みんな元気で、解散。


「太郎さん。誠実という言葉の価値が、少し分かってきたわ。誠実に数学をやる、ということの難しさも、少し分かってきた。これは、数学という学問の入り口に立ったということなのね」

 そんな言葉を、麻友さんの口から聞けて、私は感無量だよ。

 麻友さんは、女優としても、歌手としても、もうプロだ。普通に考えれば、十分食べていかれる。

 その麻友さんが、数学なんて、普通に考えたら、必要ない。

 でも、学問には、麻薬のようなところがある。

 麻薬は、使いようによっては、大きな効果を生む。

 しかも、数学という麻薬は、違法ではない。

 きっと、麻友さんと私の大切な架け橋になってくれる。

 そして、医学機器作らなきゃね。

「じゃあ、よいお年を。おやすみ」

 よいお年を。おやすみ。

 現在2018年12月31日22時08分である。おしまい。