現在2019年6月23日16時32分である。
なんか、前回は、泣きだした麻友さん、慰めてたら、若菜と結弦に、勝手に投稿されちゃったな。
若菜「お父さんが、珍しく、もててたので」
言っとくけど、『今日』を、変換すると、『2019年6月23日』になるのは、私が、『ATOK』を使ってるからだ。『Microsoft IME』を使っている人には、通じなかったぞ。
結弦「ATOKって?」
最初は、NECのPC-9801の上にMS-DOS(えむえすどす)(マイクロソフト、ディスクオペレーティングシステム)を、載せて、そこで動くソフトである、『一太郎(いちたろう)』というワードプロセッサのソフトを、ジャストシステムという会社が、開発したんだ。
「あっ、それを、開発する話、小学校の道徳の時間に、『プロジェクトX』で、見せてもらった」
知ってたか。
「手品をやっているのを、テレヴィで見ている時に、『どうせ種が仕込んであるんだろ』って、思うのよね。その瞬間、人が、文字を打ち終わって変換キーを押すよりも前に、キーを打ち始めると同時に、候補を検索し始めれば、速い! って、閃くのよね」
そう。ただ、当時のフロッピーディスクは、5インチだったから、結構うるさかったんだよね。キー打ってる間中、ガチャガチャってね。
若菜「そういう、苦労の歴史も、少しは知っておかないと、ありがたみも、分かりませんね」
結弦「その、一太郎と、ATOKの、関係は?」
ワープロソフトの名前が、『一太郎』で、それに積まれている、漢字変換ソフトの名前が、『ATOK(えいとっく)』だったんだ。
若菜「『ATOK』と、『Microsoft IME』だと、後者は、ウィンドウズパソコンを買ってくれば、ただで付いてきますけど、わざわざ『ATOK』を買う人は、何を求めているのですか?」
これはね、わざわざ、お金を取る『ATOK』は、それなりに、素晴らしいんだ。
まず、
私は麻友さんと若菜と結弦を愛しています。
と、打ちたい場合、今は、一発で、行っちゃったけど、例えば、
まゆさんとわか なとゆ づるを
と、間違って、文節を区切ってコンピューターが、認識してしまった場合、『Microsoft IME』では、
まゆさんと わかなとゆ づるを
と区切り直し、麻友さんと若菜を変換し、さらに、
麻友さんと 若菜と ゆづるを
と、区切り直してから、結弦を変換する。
そこまで揃ってから、確定キーを押す必要がある。
ところが、ATOKは、
麻友さんと わかなとゆ づるを
の段階で、最初の文節を、下向き矢印キーを押すことで、確定できるんだ。
できあがったものから、次々送り出していく方が、全部揃ってから送り出すより、圧倒的に、気が楽だし速い。
ジャストシステムは、恐らくこの技術の特許を取っているのだろう。
「えっ、でも、それだけなの?」
それだけなわけ、ないだろ。
前も話したけど、ATOKは、フランス語のセディーユという『ç』や、ドイツ語のウムラウトという『ö』などを、『しー』や『おー』を、変換することで出せるように、登録してある。
使う頻度は、低いけど、いざというとき、頼れる機能だ。
「それで、太郎さん、ATOK使ってるんだ。何年になる?」
中学3年の終わりからだから、32年以上。
結弦「それは、愛着が湧いても当然だな」
若菜「恋人みたいですね」
私の恋人は、数学だからね。
「もう、知らない(ぷんっ)」
恋人が、恋人を、説明してくれるんだから、この試みに、麻友さんは、欠かせない。頼むよ。
「テキストの9ページの11行目からだったわね」
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先ず, より低くは下げられない. より低い次数を持つ方程式は,その群を構成する順列の個数の因数として, を持ち得ないからだ.
だから, 次の方程式は, 次まで下げられないかを調べる.ただし,この方程式の根 は に,無限大も含めて,すべての値を与える事によって表わされ,この方程式の群は,置換として
( は平方数)
を持つものとする.
このとき次数低下が起こるなら,その群は,それぞれ 個の順列を持つ, 個の組に分解されなければならない(勿論,これは固有分解ではない).
これらの組の一つに,二つの文字 と とを対応させる. と とを変えない置換は
という形をとる.
だから, に対応する文字が なら, に対応する文字は だ. が平方数のときは, .しかし,こんなに簡単化されるのは, の場合しか起こらない.
の場合には, 個の順列を持つ群が求まる.ただし,文字の間の対応関係は
となる.上段の文字が,下段の文字と対応する。
この群は
という形の置換を持つ. は に対応し, は, と同時に,剰余や非剰余となる.
の場合.同じ記号の下で,同じ置換を得る.ただし,対応関係は
となる.
このように, の場合には,モジュラ方程式は 次まで下げられる.
より高次の場合には,厳密にいえば,このような次数低下はできない.
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「今日は、ここまで。あと3回で、ガロアの遺書が、終わるわ」
結弦「今日で、5回目だものね。わけ分からないけど、この本を読み終わる頃には、半分くらい分かるそうだからな」
上で、『モジュラ方程式』という言葉がある。
これに関しては、この本では、分からないし、なかなか分からないと思う。
若菜「お父さんも、分からないの?」
現代の数学で、『モジュラー』という言葉と『モジュライ』という言葉が、重要な役割を持っているようなのだが、まだ分かっていない。
ただ、梅村浩さんの『楕円関数論』という本の第5章が『楕円関数のモジュライ』となっていて、5.3節が『モジュラー関数』となっているので、関連があるのは確かなんだけどね。
梅村浩『楕円関数論』(東京大学出版会)
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結弦「21世紀のお父さんが、まだ分かってないことを、19世紀のガロアは論じてたのか。やっぱり、凄いな」
じゃあ、今日は、これで、解散するか。
「太郎さん、『ホーキング&エリス』の出版が、近付いてるわね。本当に、出版されるの?」
まず、確かだと思う。
「太郎さんも、貢献したのよね」
ある程度はね。
「本を、お父さんに、見せるわよ」
大丈夫だよ。
「安心した」
じゃあ、お休み。
「お休み」
現在2019年6月23日21時46分である。おしまい。