女の人のところへ来たドラえもん

21歳の女の人と43歳の男の人が意気投合し、社会の矛盾に科学的に挑戦していく過程です。                    ブログの先頭に戻るには、表題のロゴをクリックして下さい。

細胞の分子生物学(その19)

 現在2020年6月28日6時12分である。

麻友「あれっ、『細胞の分子生物学』は、相対論のブログの連載じゃなかった?」

私「このブログは、『21歳の女の人と43歳の男の人が意気投合し、社会の矛盾に科学的に挑戦していく過程です』というキャッチフレーズのもとに始めたのに、『1から始める数学』、『『数Ⅲ方式ガロアの理論』のガイドブック』、『真理のカメさん』などを生み出したものの、このブログ自体は、最近役目を、果たしていなかった」

麻友「本当は、量子力学を使って、世界を良くしようということだったはずね」

私「うん。量子力学は、今研究中で、麻友さんに見せられるものになったら、説明する」

麻友「段々、分かってきた。太郎さんは、今、目の前にある、大きな社会の矛盾、『新型コロナウイルス感染症』に、2人で、挑戦しようというのね」

私「せっかくこの本とこの本、合わせて、28,776円で買ったのに、もう2年も経ってしまった」

アルバーツ他『細胞の分子生物学(第6版)』(ニュートンプレス

細胞の分子生物学 第6版

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『細胞の分子生物学第6版(プロブレムブック)』

Molecular Biology of the Cell 6E - The Problems Book

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麻友「何か、再開しようと思った、切っ掛けでもあったの?」

私「相対論のブログの『一生、生きて行かれるだけのもの』という投稿で、体の細胞のそれぞれが、まったく同じ周期で、分裂するのではなく、それぞれちょっとずつずれていくんだ、という話をしたの、覚えている?」

麻友「なんか、太郎さんは、相対性理論の効果で、時間が遅れるからだ、とか言ってたような」

私「あの、私の説、間違いだったんだよ」

麻友「太郎さんが、間違いだったと、正面切って認めるなんて、よっぽど正しいと思われる、説があったのね」


私「やっぱり、かさばるけど、紙の本は、いいね」

麻友「『細胞の分子生物学』の先の方を、見たのね」

私「うん。麻友さんに、壊れたDNAの修復の話をしようと思って、索引で、『DNA修復』と調べた。266ページから276ページとある」

麻友「それだけで、11ページも書いてあるの?」

私「だから、雑誌『Newton』なんかとは、比較にならない、プロのための本なんだと、言う理由が、分かるでしょう」

麻友「太郎さん、いきなり266ページからなんて、読めるの?」

私「日本語の訳が出るのを、2年待った甲斐があった。日本語で書いてあれば、なんとか読める」

麻友「専門外なのに?」

私「1993年の2月3月の頃、私は、遊んでたんじゃないんだ。『細胞の分子生物学(第2版)』の第23章の「がん」まであるうちの、第1章から第4章までを、こんなに面白い話があったのかと、バンバン読んでいった。相対性理論は、特殊より一般の方が、後だけど、普通のものは、一般論があって、その後、特殊つまり各論に話が進む。第2版では、第1章から第4章までが、総論つまり分子生物学の一般論だった。それを、身に付けてあるのだから、この本の言葉は、大概分かる」

麻友「それで、どんなことが、書いてあったの? もう、ワクワクが止まらない」

私「11ページの最後、276ページまで来て、私は、愕然となった」


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DNAの損傷は細胞周期の進行を遅らせる

ここまで,細胞にはさまざまなDNAの損傷を識別してその修復を進める複合酵素系が備わっていることを見てきた(動画5.7)。損傷のない完全なDNAを世代を経て維持していくのはきわめて重要なので,真核細胞にはDNA修復酵素の効力を最大限に生かす機構がもう1つ備わっている。DNAの修復が完了するまで細胞周期の進行を遅らせるのである。詳しくは第17章で述べるが,損傷DNAが検出されると細胞周期が停止し,修復が終わってから再開される。哺乳類細胞では,DNAに損傷があると {\mathrm{G_1}} 期から {\mathrm{S}} 期への進行が阻害され,またいったん始まった {\mathrm{S}} 期がゆっくりになり, {\mathrm{G_2}} 期から {\mathrm{M}} 期への移行が抑えられる。このように遅れることで,DNA修復の完了に必要な時間ができ,修復がうまく行える。


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(p.276より)



麻友「DNAに傷が付くと、治すまで、みんなが、待ってあげるわけなのね。信じられない。私達の体って、そこまで、精密にできてるなんて。太郎さん、どうして、こんな面白い話、今まで、してくれなかったの?」

私「このページの題の『遅らせる』にアンダーラインを引いて、私が、

『それで、ずれが生じるのか細胞の分裂スピードに。2020.6.11 19:23:45』

と、メモをしている」

麻友「6月11日、17日前だわ。太郎さん、取れたてを、プレゼントしてくれたのね」

私「大学時代、生物の先生が、『この科目では、総論より、各論が、面白いのですから』と、言っていたが、本当だった」

麻友「動画っていうのは、どうやって見るの?」

私「これ、まだ見方が分かってないんだ。日本からでは、見られないのかも知れない」

麻友「それ、どういうことよ」

私「アメリカでは、分子生物学は、もう研究が、終わっていて、新型コロナウイルスも、実は、人為的に作られたものなのかも知れない。アメリカの秘密を、簡単に知られないように、動画は、日本から見られないようになっているか、本自体が2014年12月2日刊だから、もう6年も経って、古い動画は、削除されたのかも知れない」

麻友「新型コロナウイルスが、生物兵器? 冗談でしょ」

私「それは、科学的に確かめる必要がある」

麻友「『直観主義集合論』と、『解析入門Ⅱ』の複素解析の他に、この本も、読んで欲しいわ」

私「そう来なくっちゃ。今までのおさらい。3ページだけだから、まとめておいたよ」



PART Ⅰ

 細胞とは


 第1章 細胞とゲノム


地球は生物,つまり周囲から素材を取り入れて自己を複製する複雑な組織をもった不思議な化学工場で満ちている。生物はとてつもなく多様に見える。トラと海藻,あるいは細菌と木ほど違うものがほかにあるだろうか。ところがわれわれの祖先は,細胞もDNAもまったく知らないまま,そこに何か共通するものがあることを感じ,その“何か”を“生命”とよび,それに驚嘆し,定義しようとし,それが何ものであり,どう働くのかを,物質との関連で説明しようとしてきた。


 前世紀になされた多くの発見で,生命の本質にまつわる神秘は取り除かれ,いまでは,生物はすべて細胞からなることがわかっている。細胞は膜で囲まれた小さな単位で,化学物質の濃厚な水溶液で満ちており,成長し二分裂して自分の複製を作るという優れた能力をもつ。


 細胞は生命の基本単位なので,生命とは何でありどう働くかという問いへの答えは細胞生物学(cell biology)に求めることになる。細胞とその進化をより深く理解することにより,地球上の生命の神秘的起源,驚くべき多様性,広範な生息場所といった,壮大で歴史的な問題に取り組むことができる。かつて,細胞生物学の始祖の一人,E.B.Wilson が強調したとおり,“生物学のあらゆる問題の鍵は細胞に求めなければならない。なぜなら,すべての生物は1個の細胞である(あるいは1個の細胞であった)からである”。


 外見の多様性とは裏腹に,生物の内部は基本的によく似ている。生物学は,生物個々を特徴づける驚くべき多様性と基本的機構にみられる驚くべき恒常性という2つの主題を対照させる作業といえる。この章ではまず,地球上の生物に共通の特徴を考え,次に,細胞の多様性を概観する。そして最後に,あらゆる生き物の仕様を記述する分子の暗号(コード)が共通であるおかげで,仕様を読み,計測し,解読することによって微生物から巨大な生き物まで,あらゆる生命体を統一的に理解できるようになったことを見ていく。



地球上の細胞が共有する特徴

地球上には現在,1000万種以上(おそらく1億種)にのぼる生物がいるとされる。種はそれぞれに違い,いずれも自身を忠実に複製して子孫を残す。親は,子孫がもつべき性質を詳細に規定する情報を伝達する。この遺伝(heredity)とよばれる現象は,生命の定義の中核をなすものである。結晶の成長,ろうそくの燃焼,水面での波の形成なども秩序立った構造を作りはするが,親の特徴が子孫にもみられるという関係はない。ろうそくの炎と同様に,生物も自由エネルギーを消費して自らの組織を作り出し,維持する必要がある。しかし,生命は自由エネルギーを用いて,遺伝情報によって規定される複雑で巨大な化学システムを動かす。


 生物のほとんどは単細胞である。一方,ヒトなどの多細胞生物は,膨大な数の細胞からなる都市であり,そこでは細胞の集団が特定の機能を果たし,入り組んだ通信システムによって結ばれている。しかし,ヒトのような10兆個以上の細胞の集合体でさえ,生物の個体は1個の細胞から始まり,その分裂によってできるのである。つまり,その1個の細胞は個々の種を決めるすべての遺伝情報を運ぶ乗り物といえる(Fig.1-1)。この細胞は周囲から集めた材料で,同じ姿をし,遺伝情報の写しをもつ新しい細胞を作るしくみをもつ。細胞はどれも実にすばらしい。



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Fig.1-1 受精した卵細胞の遺伝情報が多細胞生物の個体の性質を決める。

 始まりの細胞は見かけ上似ているが,ウニの卵からはウニが(A,B),マウスの卵からはマウスが(C,D),海藻のヒバマタFucusの卵からはヒバマタが(E,F)生まれる。

(写真提供者は、省略)



すべての細胞は鎖状化学物質(DNA)に遺伝情報を収納している

コンピュータが普及し,情報を計測可能な量と考える習慣ができた。数百ページ分のテキストあるいはデジカメ写真1枚は1メガバイト,音楽CD1枚は600メガバイトといった具合である。一方,同じ情報をさまざまな物理形態で記録できることも周知の事実となった。20年前に残したディスクやテープは現在の機種では読めなくなった。細胞もコンピュータと同じく情報を保持し,35億年にわたって進化し,多様化してきた。だから,どの細胞も情報を同じ形で保持しており,ある細胞の保存記録をほかの細胞の情報処理装置で読めるなどということはありそうもないと思いがちだが,なんと読めるのである。地球上のすべての細胞は遺伝情報をDNA(deoxyribonucleic acid)の二本鎖分子の中に蓄えている。この分子は4種類の単量体(monomer)からなる枝分かれのない鎖状の重合体(polymer)が対になってできている。これらの単量体はヌクレオチドという化合物で,A,T,C,G,という略称で呼ばれる。単量体は直列に並び,その並びが遺伝情報を指令している。数字の“1”と“0”の並びがコンピュータファイルの情報を符号化しているのと同じである。ヒトの細胞からDNAの断片を取り出して細菌に入れても,細菌のDNAの一部をヒトの細胞に入れても,その情報はきちんと読まれ,翻訳され,複製される。どのようなDNA分子でも(例え数百万塩基対の長さでも),化学的な手法で単量体(塩基)の配列を完全に読み取って,個々の生物がもつすべての遺伝情報を解読できる。


すべての細胞は,鋳型を用いた重合反応で遺伝情報を複製する

生命を成り立たせている機構は,二本鎖DNA分子の構造に依存している。DNA鎖を構成する単量体,つまり,ヌクレオチド(nucleotide)は2つの部分からなる。リン酸基のついた糖(デオキシリボース)と,アデニン(A),グアニン(G),シトシン(C),チミン(T)のいずれかの塩基(base)である(Fig.1-2)。



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Fig.1-2 DNAとその構成単位。

(A)DNAはヌクレオチドとよばれる簡単な小単位からできている。ヌクレオチドは糖-リン酸分子に窒素を含む塩基が結合した形をしている。塩基にはアデニン,グアニン,シトシン,チミンの4種類があり,それぞれのヌクレオチドはA,G,C,Tで表す。
(B)DNAの一本鎖は,糖-リン酸結合によりヌクレオチドが次々につながった構造をしている。個々の糖-リン酸単位は非対称であることに注意。このため主鎖は決まった方向性,つまり,極性をもつ。この方向性があるので,細胞内でDNAの情報を翻訳し,複製する分子的過程が決められ,英語の文章を左から右に読むように,情報はいつも同じ順序に“読まれる”。
(C)鋳型を用いた重合では,新しいDNA鎖にどのヌクレオチドがつながるかは,既存のDNA鎖のヌクレオチド配列によって決まる。一方の鎖のTは他方のAと対を作り,同様にGはCと対を作る。新しい鎖のヌクレオチド配列は元の鎖と相補的(complementary)で,主鎖の方向は逆になる。例えば,元の鎖が“GTAA・・・”だと,それに対応して“・・・TTAC”となる。
(D)普通のDNA分子は2本の相補鎖からなる。各鎖の中のヌクレオチドは強い共有結合でつながっているが,それぞれの鎖の相補的なヌクレオチドどうしは弱い水素結合で結ばれている。
(E)2本の鎖はねじれて互いに巻きつき,二重らせんを形成する。この構造は普遍性をもち,塩基配列によってその基本構造が変わることはない(動画4.1参照)。



私「ここまで、進んでいた。一応、思い出しておいて」

麻友「日本って、アメリカより、後進国なの?」

私「日本よりアメリカが先進国なら、イラクに戦争仕掛けて、自国に大量の精神を病んだ兵士を作ったりするかい。大丈夫だよ。ただ、そのことは、科学的に、確かめないとね」

麻友「分かった。今日は、取れたてのニュースをありがとう」

私「じゃあ、おやすみ」

麻友「おやすみ」

 現在2020年6月28日22時22分である。おしまい。