女の人のところへ来たドラえもん

21歳の女の人と43歳の男の人が意気投合し、社会の矛盾に科学的に挑戦していく過程です。                    ブログの先頭に戻るには、表題のロゴをクリックして下さい。                                   数式の変形。必ずひと言、添えてよ。それを守ってくれたら、今後も数学に付き合ってあげる。

フーリエの冒険(その5)

 現在2021年6月21日7時17分である。(この投稿は、ほぼ2400文字)

結弦「酷いよ。2月以上、『フーリエの冒険』お休みだった」

私「済まない。他のブログの記事を書くのに、忙しかった」

若菜「前回、ガロアの論文の査読を頼まれた、フーリエが死んじゃって、論文が行方不明ということでしたが」

麻友「査読って、何?」

私「論文というものは、書いたらすべて、発表できるものではない。自分の分野の論文誌に、投稿し、間違いがないか、その論文誌のレヴェルに達しているかどうか、などを、レフェリーと呼ばれる審判に、判定してもらうんだ。この判定をすることを、査読という。何年か前に、小保方晴子(おぼかた はるこ)さんのSTAP細胞についての論文が、査読のあるNatureという雑誌にアクセプトされて載ったのに、後から捏造だったと分かって、問題になった。小保方さんが悪いのは、当然だが、査読していながら、載せてしまった、Natureが、悪いのも、責められるべきだと思う」

結弦「フーリエが、なくしちゃったということは、その論文は、掲載されなかったんだね」

私「そういうことだ」

若菜「ガロア、がっかりしたでしょうね」

私「多分ね」


結弦「じゃあ、始めるよ。テキスト11ページ」


*******************************


フーリエは物を熱した時の熱の伝わり方を研究していた。

熱の伝わっていく様子も波であらわせるのだ。


フーリエはその波をジーッとながめていた。

その波は非常にフクザツだが、周期をもっている・・・


*******************************


麻友「これ、聞いちゃいけないのかも、知れないけど、『熱の伝わっていく様子も波であらわせる』って、どういうこと?」

私「そういうことを、特待生は、聞くべきだね」

麻友「難しい?」

私「私が、栄信工業で働いていた頃、『ログの後輩』と、『ミリミクロンの後輩』という2人の女の人の後輩、『英会話のできる後輩』である男の人の後輩、の他に、『自伝を書いていたりする後輩』という人もいた。その人に、金属の中を伝わる振動のことを、教えたことがあった。当然振動が伝わるのだから、サインウェーブを、書いて、『こう伝わるんだよ』と、教えた。ところが、次の日になって、その後輩が、『振動が伝わるとしたら、ちっちゃーな波が、一杯あるように、思えるんですけど』と、言ってきたんだ」

麻友「それは、当然の疑問よ。太郎さんは、振動が伝わると言うとき、最初から、三角関数が、浮かぶの?」

私「数学に、浸かりきってるからね」

麻友「それで、どう教えたの?」

私「『それは、もちろん、小さな波が、沢山あるんだよ。でも、ひとつずつを、書き切ることは、できないだろう。だから、平均を取って、全体として、どう動いているかを、波で書くんだよ』と、説明した」

若菜「納得しましたかね」

私「本当のところは、分からない。でも、分からない人の気持ちが、私には、分かってあげられない」

結弦「それで、『熱の伝わっていく様子も波であらわせる』というのも、熱というのは、小さい原子とか分子の振動だから、それを、平均すると、波になると、お父さんは、言いたいんだね」

私「そういうことだ」

麻友「ここで、これ以上引っ掛かっていても仕方ないけど、自分に取って何でも無いことが、他の人にとって、もの凄く難しいことがあるのは、覚えておいてよね」

結弦「先に進むよ」


*******************************


つまり、

 同じ形の波、1つのパターンの波がくり返しあらわれるものだった。


 フーリエの大発見

  同じ形をくり返している周期をもった波は、

  どんなにフクザツなものも

  単純な波がたくさんたし合わさってできている。


*******************************


結弦「お父さんが、さっき言ってたことと、同じようなことだな。当然、次の疑問が湧く」


*******************************


でも・・・“波をたし合わせる”ってどういうこと???


*******************************


結弦「次の絵に描くようなことを、テキストでは、2ページに渡って、書いてある。

f:id:PASTORALE:20210621161557p:plain

麻友「ウルフラムアルファで、{y=\sin x+0.2 \sin 10 x} のグラフを描かせたのね」

若菜「『sin x +0.2 sin 10 x のグラフ』って、入力するだけで、いいんですね。下のグラフは、縮尺を変えたものですね」


私「スマホがあったら、もう電卓も関数電卓も、いらないな」

麻友「今の時代、数学が苦手なんて、楽しみが半減しちゃうわね」

私「だから、数学できるように、なろうよ」


結弦「2ページ進んで、


*******************************


“フクザツな波は、実は単純な波がいくつもたし合わさったもの”

 といってもピンとこない?


*******************************


麻友「確かに、何度も、何度も、繰り返し考えていくのね」

私「それが、ヒッポの良さ」

若菜「今日は、お父さん。早く始めたから、他のブログも、やったら?」

私「昨日の、『集合論位相幾何学』の続きをやるか」

結弦「じゃあ、フーリエは、今日はこれで、おしまい」

私「一旦解散」

 現在2021年6月21日17時11分である。おしまい。