女の人のところへ来たドラえもん

21歳の女の人と43歳の男の人が意気投合し、社会の矛盾に科学的に挑戦していく過程です。                    ブログの先頭に戻るには、表題のロゴをクリックして下さい。                                   数式の変形。必ずひと言、添えてよ。それを守ってくれたら、今後も数学に付き合ってあげる。

フーリエの冒険(その8)

 現在2021年11月23日20時39分である。(この投稿は、ほぼ2521文字)

結弦「また、こんなに遅くなっちゃって」

私「悪い悪い、このブログのトップの目次で、『数学基礎概説(その3)』の記事の副題として、(この本を、愛読書ナンバーワンに、格上げします)と、書いただろう。あの、古い方の、『数学基礎概説』の本を、触ってて、この本には、色々と御世話になったなあ、と思って、やっぱり『ホーキング&エリス』より、こっちを愛読書ナンバーワンにすべきだなあ、としみじみ感じて、そうすることにしたんだ」

麻友「じゃあ、ナンバーツーは?」

私「当然、『数Ⅲ方式ガロアの理論』を、持って来たいけど、あの本、読み終えてないだろう。しばらく、ナンバーツーは、空席にして、ナンバースリーは、変わらず、『数Ⅲ方式ガロアの理論』としたい」

若菜「物理学の本を、持って来たいのですね」

私「純粋に物理学ではなく、数理物理学という数学と物理学の境界領域の本なのだが、力学のブログで読み始めた、『力学の基礎(Foundations of Mechanics)』という本は、かなりボロボロになるまで、読んでいるし、これからも、読むだろう」

麻友「これね」

Abraham and Marsden “Foundations of Mechanics”

若菜「お父さんが、持ってるの自体を、見てみたいです」

私「じゃあ、スマホがあるんだし、

これだ」

麻友「あっ、往年のプリン君が・・・」

結弦「確かに、傷んでいるなあ」

私「大学2回生の終わり頃、大森英樹という人の、『力学的な微分幾何』という本の、参考文献で、この本を知り、物理学科の図書館で、第2版を見つけた話は、麻友さんに出会う2015年4月4日の5日前、つまり2015年3月31日の、『エイブラハム&マールスデン&ラティウに到達している』という相対論のブログ記事に、書いてある。これを読むと、私が、気違いになっていった過程が、垣間見える。ナントカと天才は紙一重、と言われるが、正にそのものだ。ところで、この記事のとき、9000文字もの長さで、疲れていて、ひとつ忘れていたことがあった。『力学の基礎』の第2版は、確かにあった。だが、私は、さらに、藤田君と数学科の図書館にいたとき、藤田君に見せようと、その本を、探したのだ。数学科の図書館にも、あった。そして、当時の図書館の本なので、貸し出しカードが、付いていたのだ。そして、3人ほど借りている名前の中に、吉冨賢太郎さんの名前が、あったのだ。『吉冨さんだね』と、ふたりで、愉快な気持ちになったのを覚えている」


大森英樹『力学的な微分幾何(新装版)』(日本評論社

私「実は、新装版では、この『力学の基礎』の第2版が、余り評価されていない。でも、私は、気に入っている」


結弦「他の本より、フーリエのゼミ、やろうよ。吉冨さんのゼミでは、こんなサボってばっかりじゃ、怒られたんじゃない?」

私「アハハ、いつも、予習をちょっとしかしてなくて、困らせたり、あるときなど、『この章は、良く分からないので、今までのところを、一緒に復習してもらえませんか?』などと私が言ったので、吉冨さんが、『勉強は、自分でしてきて。今日それ以上、予習していないなら、今日のゼミは、これで、終わりにしよう』と、言ったこともあった」

若菜「なんか、お父さん変わってませんねえ。やる気があるのは、分かりますが、努力が足りないというか」

麻友「太郎さんの別な面というのが、ちょっとずつ見えてきた。誠実なのは、確かだけど、真面目じゃないって、こういうことなんだ。高校くらいまで、太郎さんは、真面目に勉強しなくても、真面目な生き方をしなくても、平気で、良い高校へも行ったし、尊敬もされた。根は優しいから、誠実に生きていると言って良かった。でも、それが続いたのは、才能のお陰だったんだ。京都大学に4回受けて入ったと言っても、世の中で、慶応や早稲田に行くのだって、大変なのに、浪人した2年目は、春からずっと、京都大学理学部A判定を、取り続けているくらいだから、慶応理工学部も、早稲田理工学部も、余裕で合格。京都大学前期が落ちたのは、悔しいかも知れないけど、ちゃんと後期で受かってる。本人が言ってるように、苦学というものを、したことがない。浪人中も、クロイツェルソナタの女の人への想いを、日記に、1日10ページくらい書いていたという。とにかく、この人は、ふざけてるのよ。真面目じゃないのよ」

私「これが、私の、ひとつの側面だ。麻友さんには、新鮮だったかも知れない」

麻友「真面目じゃないけど、太郎さんの話は、面白いときがあるのよ」

私「それで、良いんじゃない? そろそろ、結弦、フーリエ始めて、いいぞ」

結弦「もう。ところで、


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プリズムは光を分解するマシーンなのさ!


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                  (『フーリエの冒険』14ページ)

と、書いてあるけど、本当に、プリズムの実物を、見たり触ったりしたことある?」

麻友「小学校のとき、理科の実験室にあったのを、見た気がする」

若菜「私は、ないわ。教科書の絵だけ」

私「小学校1年生の頃、父が、小さいプリズムを、買ってきたんだ。だから触ったことあるよ」

結弦「プリズムの話は、この後すぐ終わっちゃうけど、不思議なものだね。今日は、14ページの下までやったことにしよう」

私「結弦。余り進められなくて、ゴメン」

結弦「まあいいよ。今日は、おやすみ」

若菜「おやすみなさーい」

麻友「おやすみ」

私「おやすみ」

 現在2021年11月24日0時07分である。おしまい。