女の人のところへ来たドラえもん

21歳の女の人と43歳の男の人が意気投合し、社会の矛盾に科学的に挑戦していく過程です。                    ブログの先頭に戻るには、表題のロゴをクリックして下さい。                                   数式の変形。必ずひと言、添えてよ。それを守ってくれたら、今後も数学に付き合ってあげる。

数学基礎概説のエラータ(その5)

 現在2021年11月26日18時23分である。(この投稿は、ほぼ4718文字)

麻友「10日くらい、サボってたわね」

私「いくつか、成果が挙がっていたんだ」

麻友「例えば?」

私「1階の述語論理で、形式的な自然数論を扱う場合と、集合論を扱う場合には、どういう違いがあるのか? ということについて、気付きがあったこと」

麻友「どう違うと、言うの?」

私「例えば、形式的な自然数論で、{2} という整数は、{0} を定めた上で、{+1} するのを、{’} というように、肩にダッシュを付けることとして、{0’’} と、表されるものとなる」

麻友「そんなの、表し方の問題じゃない。集合論でだって、そう表せば?」

私「いや、そんなに簡単なことじゃ、ないんだ。形式的な自然数論では、そうやって表された、例えば {2} つまり、{0’’} に、ひとつのゲーデル数という自然数を、対応させるんだ。やってみせると、

{\alpha (()=3}
{\alpha ())=5}
{\alpha (c_i)=9+8i}
{\alpha (f_i^n)=11+8 \times 2^n \times 3^i }

と、定める。特に、{i=1,n=1} の場合、

{\alpha (0)=\alpha (c_1)=9+8 \times 1=17}

{\alpha (’)=\alpha(f_1^1)=11+8 \times 2 \times 3 =59}

と、定めておく。そうすると、{2} は、{0’’} だったのだから、ゲーデル数は、次のように定めるものとなる。というか、そう定義するんだ。計算すると、

{\alpha (2)=\alpha (0’’)=\alpha ( f_1^1 ( f_1^1 (0)))}

{=2^{\alpha (f_1^1 )} \cdot 3^{\alpha (()} \cdot 5^{\alpha (f_1^1 )} \cdot 7^{\alpha (()} \cdot 11^{\alpha (0)} \cdot 13^{\alpha ())} \cdot 17^{\alpha ())} }

{=2^{59} \cdot 3^3 \cdot 5^{59} \cdot 7^3 \cdot 11^{17} \cdot 13^5 \cdot 17^5}

となる。これが、{2} という数字のゲーデル数」

麻友「ちゃんと、計算しないの?」

私「できない」

麻友「できないって?」

私「{2}{59} 乗と、{5}{59} 乗が、掛かっている。つまり、{10}{59} 乗より、大きい。{59} 桁の数なんて、書きたくもない。1兆だって、{12} 桁なんだよ」

麻友「あっ、そうか。それで、ゲーデル数で、表したから、どうなの?」

私「形式的な自然数論では、{2} という数が、ひとつの表し方に、統一されていたから、ゲーデル数で、表すことが、できた。ところが、集合論では、2というものが、何通りにも、表せるんだよ」

麻友「ああ、太郎さんは、1を定めて、次に、1+1を、2とした。さらに、どんどん自然数を定めた後、{\{(2,1),(3,2),(4,3),\cdots \}} を、整数の1だ、なんて言いだした。つまり、{\{(3,1),(4,2),(5,3),\cdots \}} という座標の集合が、2になるんだ。2と言っても、色々ある。そうすると、ゲーデル数の、どれを対応させれば良いのか、分からない。そうか、確かに、形式的な自然数論と、集合論は、違うわね」



私「そういう、気付きがあったんだ。それでは、エラータ始めるよ」


数学基礎概説

の、誤植と思われるもの。



72ページ


6行目

◯ 冠頭形のLKの閉論理式

✕ 冠頭形のLKの論理式


9行目

◯ 末尾の  個体定数

✕ 末尾の  対象定数



11行目

◯ 個体定数がないときは1つの個体定数

✕ 対象定数がないときは1つの対象定数



73ページ


10行目

◯ ‘{\mathscr{P}} の推論の個数 d({\mathscr{P}})に関する帰納法’ で示す.

✕ ‘{\mathscr{P}} の推論の個数 d({\mathscr{P}})に関する帰納法で示す.(閉じる、クォーテーションマークがない)


13行目

◯ (2)d({\mathscr{P}})>0のとき

✕ (2)d({\mathscr{P}})>0とき


下から7行目

◯ (i)M(  の、Mのフォントが、そこで使われているフォントと違う。


✕ (i)M(



74ページ


21行目

◯ 冠頭形閉論理式

✕ 冠頭形閉論式


22行目

◯ ~に対し,{\vdash \rightarrow \neg A \equiv}
      {LK}

✕ ~に対し,{\neg A \equiv}

(LKで、証明できる。というのを、TeXで、どう打つのか、分からない。申し訳ない)




75ページ


1行目

◯ {\{t,f\}} 写像

✕ {\{t,f\}} 付値


2行目

◯ (ⅴ)

✕ (ⅳ)



4行目

◯ 個体定数

✕ 対象定数



12行目

◯ {M_0} のMのフォントが、おかしい。1行上にある、ドイツ文字のような、フォントにすべき。

✕ {=f(\tau_1,\cdots ,\tau_r)(\in|M_0|)} と定義する



13行目

◯ の個体定数記号

✕ の定数記号



23行目

◯ 右端  {\sum_0}

✕ 右端  {\sum_{\mu}}

23行目と24行目が、入れ換わってしまっているようだ。

24行目

◯ 右端 {M_{0\mu}}

✕ 右端 {M_{00}}

Mのフォントは、分からなかった。




76ページ


22行目

◯ ついて,‘{p > p'} または {p=p',q > q' }’ なるとき

✕ ついて,‘{p > p'} または ‘{p=p',q > q' }’ なるとき (左シングルクォーテーションマークが、1つ多い)




77ページ


2行目

◯ 右端  ~の最下の sequent でd番

✕ 右端  ~の最下の sequent のd番



18行目

◯ {\exists_{X_2} \forall_{y_2}}

✕ {\exists_{X_2} ,\forall_{y_2}} カンマは、いらない。



21行目

◯ 右端の式

✕ 左端の式



22行目

◯ {\mathbf{PR}}

✕ {\mathrm{PR}}




下から3行目

◯ 図式は再び正しい

✕ 図式に再び正しい




78ページ


1行目

◯ 推論が再び正しい

✕ 推論は再び正しい




 79ページから81ページまで、誤植はない。よって、第3章は、クリアされた。



麻友「えっ、でも、この本、第9章まで、あるんでしょう」

私「そんなこと、分かっているよ。でも、私に取って、読んでいく上で、一番苦労したのが、第3章なんだよ。1回など、この章が分からなくて、この本から、挫折した」

麻友「分かってる。太郎さんは、安井邦夫『現代論理学』で、力をためて、再挑戦して、クリアした。でも、誤植があったから、クリアできなかったの?」

私「それは、微妙だな。第2章では、1階の述語論理の無矛盾性定理を証明するのに、31ページ費やしている。それなのに、第3章では、1階の述語論理の完全性定理の証明に、17ページしか割いていない。当然、説明が、不親切になる」

麻友「紙数が許さなかった、という現実的な、理由があったんじゃない?」

私「これからは、電子書籍の時代だ。いくらでも、丁寧で、親切な、電子書籍が、書ける」

麻友「いっそのこと、丁寧な動画で、説明したら?」

私「例えば、『広中の特異点解消定理』の証明を、動画で説明するとか? 恐ろし~い」

麻友「でも、太郎さんとしゃべってると、そういうことが、可能に思えてくる。だって、太郎さんは、2018年4月に、

27182818284590452.hatenablog.com

という投稿で、私と数学の教材を作りたい、と言ってきた。そんな発想が生まれたのは、太郎さんが放送大学で、実際、先生と聞き手の案内の女の人とのやり取りで、成り立っている授業を、いくつも観ていたからだったことが、後で分かった。でも、太郎さんにとっては、本当は、到底結婚できない私と、ほんのちょっとおしゃべりしたい、そのための口実として、動画を作ろうと言ってきたのだった。私は、相手にしなかったが、その後2019年くらいから、本当に数学の動画というものが、作られ始めた。それが、成功したのは、2018年暮れから新型コロナウイルスが蔓延し、インターネットの動画というものの需要が生まれてきたから、というのもあるだろう。いずれにせよ、太郎さんが、私に提案したものは、本当に実現した。動画で、しゃべっているのが、私と太郎さんでなかっただけ。太郎さんが言うと、実現するのよ。もちろん、太郎さんが望んでいた、トランプ政権の続投は、成らなかったし、この間(2021年10月)の国政選挙では、太郎さんは、一党独裁は良くないと、立憲民主党に、2票入れたが、自民党過半数取っている。そういうことでは、太郎さんは、信じられない。でも、未来に起こることで、余りお金をかけなくても、実現できることを、思い付くことでは、太郎さんは、本当に、ドラえもんだと思う」

私「『女の人のところへ来たドラえもん』のブログで、その言葉を聞けて、本当に嬉しいよ。来年になったら、お金がなくなるまで、4年となる。不平等でなく、自由な人生が、誰にでも送れる社会。睡眠時間1時間で、働いた麻友さんに取って、ずるいと思うかも知れないけど、いざ、そういう社会になったら、良い世の中になったなと、きっと思うよ」

麻友「この投稿は、『数学基礎概説のエラータ(その5)』というものだったのに、脱線し過ぎたわね。じゃあ、おやすみ」

私「おやすみ」

 現在2021年11月26日23時42分である。おしまい。