女の人のところへ来たドラえもん

21歳の女の人と43歳の男の人が意気投合し、社会の矛盾に科学的に挑戦していく過程です。                    ブログの先頭に戻るには、表題のロゴをクリックして下さい。                                   数式の変形。必ずひと言、添えてよ。それを守ってくれたら、今後も数学に付き合ってあげる。

理学部の学生の会話(その2)

 現在2022年2月21日19時32分である。

麻友「前回の会話で、ちょっと分からないところが、あるのよ」

若菜「そうですよね。

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あるとき、赤堀君が、『直径が一定の図形は、円しかないから、・・・』と、言いかけた。私は、途中で話が外れないように、『まず、直径が一定とは、平行な2本の直線で、その図形を挟んだとき、その2本の間隔が、どの向きでも、一定と言うことだね』と、言った。赤堀君は、『円しかないじゃん』と、言った。退路を断った私は、『それには、反例があるんだよ』と言って、いつものように、持ち歩いているルーズリーフを、取り出した。

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と、あります。その場で、こんなものが、思いつけるのですか?」

私「思いついたのではない。入学早々に読んでいた、

森毅(もり つよし)安野光雅(あんの みつまさ)『すうがく博物誌』(童話屋)

で、知ってたんだ。ほらっ」

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結弦「『これ以外にないと言うことは、私には、証明できない』とか言ってるということは、飼ってる問題だったんだ」

私「そう」

麻友「なるほどねー。だから、これ以外にないと思って、証明しようとしていたけど、実は昨日のような、更に丸くした、三角形の場合があって、証明できない問題だったというわけね」

私「数学では、数式で計算することが、すべてだと思っている人も、いるけど、こういう風に、考え方のトリックみたいなものも、ある。幾何学では、そういうことが、多い」

若菜「お父さんに取って、単位は取れませんでしたけど、京都大学理学部で、皆さんとそういう会話が、3年半たっぷりできたのは、幸せだったのでしょうね」

私「うん。ただ、年を追うに連れ、私の勉強が、皆より遅れてきて、皆が、私に勉強を教えてくれようとしているように、感じられ、『そのくらいは、分かる方法知ってるよ』みたいに思って、気分を害することも、あった」

結弦「お父さん。1番になってないと、気分壊すものな。ボーアでいたいと思いながら、ランダウになっちゃう。どうしたら、良かったんだろうな」

麻友「こうしたらいい、という方法は、なかった。だから、気を狂わせて、欲しいだけの時間を、与えてあげるしか、方法が、なかったのよ」

若菜「高校1年生の数学からですか?」

私「私は、やりたかったように、やらせてもらった。でも、思った以上に、時間がかかった。数学を全部知りたいと思っていたが、まだまだ知らないことだらけ」

若菜「数学を全部知りたいなんて、お芝居の中ででも、言ってみたいですね」

麻友「こんな人を、私は、好きになっていたのね」

結弦「でも、お父さんは、これから何年も、お母さんを、好きでいつづける気だよ。

こんなの買ってた」

麻友「715円。送料が250円で、合計965円もする」

結弦「送料が、2000円以上なら、無料だというのは、お父さんには常識」

麻友「まさか、3本買った?」

若菜「お父さんなら、有り得ます」

麻友「まあ、太郎さんという人は、そういう人だった」

若菜「娘に、あの映画の若菜さんのような、結婚をして欲しいと願う、お父さんって、とっても分かり易い、優しい人だった」

麻友「お婆ちゃんや、お爺ちゃんが、ああいう人なのは、良いのよ。でも、配偶者があれでは、ちょっと困るのよ」

私「じゃあ、プリン君のシャーペン3本が、送られて来ているのを待ちながら、今日は、寝よう」

若菜・結弦「おやすみなさーい」

麻友「おやすみ」

私「おやすみ」

 現在2022年2月21日21時22分である。おしまい。