女の人のところへ来たドラえもん

21歳の女の人と43歳の男の人が意気投合し、社会の矛盾に科学的に挑戦していく過程です。                    ブログの先頭に戻るには、表題のロゴをクリックして下さい。                                   数式の変形。必ずひと言、添えてよ。それを守ってくれたら、今後も数学に付き合ってあげる。

約束だった算数(その2)

 現在2022年4月21日19時35分である。(この投稿は、ほぼ3019文字)

麻友「もう、次は、ないのかと思ってた」

私「カメですからね。次が来るまでには、忍耐強く待たなければ」

麻友「1月から3月の投稿を、目次移したでしょう」

私「あまり、ズラーッと並べても、検索しにくいかなと思って」

麻友「そこに関してはいいけど、2005年からの投稿が、リンクが切れてて、検索しようがない」

私「それを、整理しようと思うと、1カ月くらい、それに集中しなければならなくなる。新しい投稿を書く方が、建設的だ」

麻友「数学は、最初からきちんと築きたがる人が」

私「麻友さんに、説明するというのは、私の勉強・研究に、新しい局面を開いた。ウソをついたら嫌われると恐れているから、どんな難しい問題の話をしていても、誠心誠意書いている」

麻友「今日は、小学校に、戻ってるのよね」

私「『AKB48小学算数』の私が間違った問題だったね。ふたりも、呼ぼう」

若菜「本当に、お父さん、カメさん。一昨日(2022年4月19日)の英会話で、ウミガメは、タートル(turtle)、リクガメは、トータス(tortoise)と、説明していた」

結弦「カメって、長寿の象徴じゃないの? お父さん後10年で、人生終わりだって言ってるけど」

私「そうなんだろうね。私自身、自分で、『もうボケが、始まった』って言ってたの忘れかけて、本買ってもどうせ読めないし、って言っていながら、ずっと前から欲しかった、この本買ってしまった」

高瀬正仁『アーベル(前編・後編)』(現代数学社

若菜「伝記?」

私「ただの伝記でなく、数学的説明もある。以前見せた、

アーベル/ガロア『楕円関数論』(朝倉書店)


の、訳者でもある高瀬正仁(たかせ まさひと)さんの本だから、信頼できる」

結弦「ずっと前から欲しかったって、どれくらい前?」

私「発刊は、2014年7月14日だから、8年前ということかな?」

麻友「太郎さん。アーベルっていうと、みんな欲しがるんだから」

私「『数Ⅲ方式ガロアの理論』読めば、アーベルの魅力が分かるよ」

麻友「差し当たって、小学校レヴェルからね」


私「2つ目に間違えたのは、27番」

麻友「これ、太郎さんが、『私とD』と、答えたのね」

私「そう」

若菜「答えは、違うんですか?」

結弦「『BとD』と、修正されてる」

麻友「BとDは、2m以上離れているわ」

私「この問題を出した人は、『私とD』を正解にする積もりだったのだと思う。ところが、『2mはなれてないのは、だれとだれ?』という問いに、答えを作った人が、『(私から)2mはなれてないのは、だれとだれ?』という問題だと思ってしまったんだ。それで、『(私から)2mはなれていないのは、『BとD』という解答を作ってしまったんだ」

若菜「私とBは、ギリギリ2m離れているようにも、見えますが」

結弦「こりゃー、勘違いだよ。『私とD』は、どうみても、2mより近いけど、それ以外は、きわどすぎる。問題として、解答を『私とD』にしないのなら、もうちょっと分かり易い絵にしないと』


麻友「問題が、間違っていることもあるという例ね」

私「そうだな。まま、あることだ」

麻友「太郎さん。数学の歴史や、物理学の歴史で、問題が、間違っていたという話はない?」

私「そうだなあ。うーん。例えば、ファインマンの話を、してみようか」

ファインマン『ご冗談でしょう、ファインマンさん 下』(岩波現代文庫

の112ページから、『誤差は七パーセント』という話がある。

 長すぎるから、全文は引用しない。読みたい人は、Kindle にもなっている。


 ファインマンが、ある晩、もの凄く上手く行くアイディアを、思いつき、それで、教科書にも載っている、定数を、計算してみる。すると、誤差が9パーセントある。誤差9パーセントなら、良い方かと思い、計算を続けた。そのときのことを、ファインマンは、

『何しろ僕の学問的生涯を通して、誰も知らない自然の法則を僕だけが握っていたのは、このときが後にも先にも初めてだったのだ』

と、書いている。ファインマンほどの人でも、人生で1回か、と、ビックリだね。


麻友「誤差は七パーセントというのは?」


 翌朝、そのことを、同僚に告げると、

ベータ崩壊のどの定数を使ったのかね?」

と、聞かれた。「◯◯の本にでてるやつさ。」と言うと、

「しかしあれは間違いだということがわかってるんだぜ。最近の測定では七パーセントぐらいのずれがあるそうだ。」


 この後、9パーセントの誤差というのが、7パーセントの誤差と、同じ方向にずれているのか、逆方向なのか、逸るこころで計算して行くファインマンの気持ちが、良く伝わってくる。

 結論は、同じ方向なのだ。残りの2パーセントは、さらに色んな人が、解明していくことになる。


麻友「つまり、教科書が、間違っていたということね」

若菜「お父さん。数学や、物理学の教科書の間違いを、発見したことは?」

私「残念ながら、あの {\mathrm{derivative}}微分形式の外微分についての定義の再定義だけだな。でも、あれは、向き付けの問題を、凄く分かり易くしたんだよ」

結弦「

{\displaystyle \omega=\sum_{i_1 < \cdots < i_p} a_{i_1 \cdots i_p}dx^{i_1}\wedge \cdots \wedge dx^{i_p} }

then,

{\displaystyle d\omega=\sum_{i_1 < \cdots < i_p} dx^{i_1}\wedge \cdots \wedge dx^{i_p} \wedge da_{i_1 \cdots i_p} }

と、

{\displaystyle \partial_q \langle \sigma^q \rangle =\partial_q \langle a_0,a_1,\cdots ,a_q \rangle =\sum^q_{i=0} (-1)^{q-i} \langle a_0,a_1,\cdots,a_{i-1} ~,\hat{a_i},a_{i+1},\cdots ,a_q \rangle}

だね。ホモロジーのことも、書いておいたよ」


私「教科書が間違っていることもある。それで、数学を嫌いになって欲しくないな」

麻友「もう、23時08分よ。今日は、ここまでにしたら? 小学校の復習、面白かったわ」

私「じゃ、おやすみ」

若菜・結弦「おやすみなさーい」

麻友「おやすみ」

 現在2022年4月21日23時12分である。おしまい。