女の人のところへ来たドラえもん

21歳の女の人と43歳の男の人が意気投合し、社会の矛盾に科学的に挑戦していく過程です。                    ブログの先頭に戻るには、表題のロゴをクリックして下さい。                                   数式の変形。必ずひと言、添えてよ。それを守ってくれたら、今後も数学に付き合ってあげる。

約束だった算数(その7)

 現在2022年7月10日19時23分である。(この投稿は、ほぼ2635文字)

麻友「太郎さん。手、引っ掻いてる。せっかく綺麗になってたのに」

私「麻友さんのせいにするつもりはない。数学が、上手く行かないときも、引っ掻いている」

若菜「そういうときは、お母さんに、『来てくれたら、治ると思う』と、恩着せがましく、すがりつくと、良いんですよ」

結弦「お母さんは、なぜ、お父さんの前に、現れてくれないのかなあ?」

麻友「みんな、勘違いしている。あのペンケースは、ブログで、楽しい冒険をさせてくれた、松田太郎さんへの、お礼。だけど、私は、太郎さんと一緒になろうなんて、考えてない。それに、自然淘汰で最後に残った人と、結ばれようなんてことも、考えてない。もう、とっくに、好きだった人と、結ばれている」


私「悲しいアイディアだったね。でも、麻友さんは、女優として、表舞台に立ち続けてもくれなかった」

麻友「しんみりしてないで、問題の間違い、見せなさいよ」

麻友「第44番。『お昼休みには,チームBのマネージャーさんが,1.8Lのお茶のペットボトルを4本差し入れてくれたわ。16人なら,1人何dL飲めるのかしら?』という問題。えっ太郎さん、90dLと、書いたの? ひとり 9L ということじゃない。有り得ないの、分からないの?」

私「私、勘違いしたんだ。dL(デシリットル)というのを、ml(ミリリットル)のように、思ってしまったんだ」

若菜「1.8L✕4=7.2Lと、計算するより、後で、16人で割るのですから、4人で1本1.8Lとした方が、良いですね」

結弦「1.8L÷4=0.9L÷2=0.45L  で、10dLで、1Lだから、10倍して、答え 4.5dL だよね」

麻友「4.5dLだと、100倍して、450mL。つまり、450cc飲めるのよね。太郎さんの書いたのだと、間違ったとおりだと、ひとり90mLしか、つまり90ccしか飲めないの。もうちょっと、常識を働かせないとね」


若菜「チャレンジ問題1番。お父さん。どうやって解いているんですか?」

麻友「問題は、『1Lで6.5m²のかべをぬれるペンキがあります。このペンキ3.5Lでは,何m²ぬれますか』だけど」

結弦「お父さん、『19.5+3.25=22.75』と、計算して、『答え 22.75m²ぬれる』としてる」

麻友「これは、いつもの暗算でできなくて、やむなく書いて計算したのね」

結弦「あっ、6.5✕3=19.5だ」

私「そうすると、6.5✕0.5=6.5÷2=3.25 だ」

麻友「それで、19.5+3.25=22.75 か。このぐらいの省略が見抜けないと、太郎さんの数学には、追い付けない」


結弦「そうすると、チャレンジ問題2番も」

麻友「『5.5mで7.15kgのパイプAと,3.6mで5.4kgのパイプBがあります。1mの重さは,どちらがどれだけ重いですか』という問題」

若菜「この問題だけ、お父さん、暗算でできなくて、計算を書いています。約分の過程が分かります。

{\displaystyle \frac{7.15}{5.5}=\frac{1.43}{1.1}=1.3} 最後、11で割ってますね。

{\displaystyle \frac{5.4}{3.6}=\frac{0.9}{0.6}=\frac{3}{2}=1.5}は、  

{\displaystyle \frac{0.9}{0.6}=\frac{9}{6}=\frac{3}{2}} ですものね」

麻友「このスピードで、式変形されるから、付いて行かれないのよね」

私「このテンポで、式を書いていないと、今までは、数学の本の厚さが、膨大になっちゃってたんだ。ただ、私は、知っている。例えば、志賀浩二多様体論』(岩波基礎数学選書)の文献に挙げられている、

{\displaystyle \mathrm{Spivak,M. : Differential~geometry, Vol. 1,2,3, Publish~ or~Perish(1971ー75)}}

という本。実際には、{\displaystyle \mathrm{Vol. 5}} まで、行ったんだけど、これ、手書きなんだよね。京都大学の数学科の図書館で、『どうしてこんなに厚ぼったいの?』と、思いながら、開いて、びっくりしたのを、覚えている」

若菜「貴重な体験ですね。どうして、その本を探したんですか?」

私「私の学生時代。つまり、1990年代って、微分幾何学って、もう終わっていると、思われていた。だから、文献も少なかったんだ。洋書でも、小林ー野水、ヘルガソン。で、おしまいみたいに、研究する人も少なかったんだ。それで、珍しい文献を見つけることになったんだ」

結弦「ふーん」

私「ところが、21世紀に入ってから、ペレリマンが、微分幾何学を使って、位相幾何学ポアンカレ予想を解いたので、俄然微分幾何学が、注目されるようになった。私も大学時代を通じて、一般相対性理論という幾何学の理論を追いかけていたので、微分幾何学は、とても好きだった。今、微分幾何学は、どうなるか、分かれ目だと思う。ミレニアム問題を、もう一問、微分幾何学使って解いてくれる人が現れると、面白くなるんだけどなあ」

麻友「数式の変形。必ず、ひと言、添えてよ。それを、守ってくれたら、今後も、数学に、付き合ってあげる」

私「その言葉、ブログのトップに、掲示しよう。絶対、式変形に、理由を書こう。これは、眠いときや、{\TeX} で打っているときなどは、辛いけど、以後守ろう。約束する」

若菜「お母さん。人間としては、付き合ってあげないけど、数学にだけは、付き合ってあげることに、したんですね」

麻友「だって、他の人と、結婚しちゃったんだもの」

結弦「そういうことか」

麻友「いいわね。太郎さん」

私「チャレンジ問題2番は、もう解けていたな。じゃあ、今日は、おやすみ」

若菜・結弦「おやすみなさーい」

麻友「おやすみ」

 現在2022年7月10日21時58分である。おしまい。