現在2022年11月17日19時45分である。(この投稿は、ほぼ2095文字)
麻友「もう一本、書いてきた」
結弦「お父さん。大丈夫?」
睡眠時間
私「健常者は、7時に起きて、23時頃、寝る。8時間睡眠で、やって行かれる。麻友さんは、アイドル時代、睡眠時間1時間のこともあった。でも、私は、11時頃起きて、21時頃睡眠薬を飲んで、22時頃眠らないと、生きて行かれない」
私「睡眠時間13時間。他の人より、起きている時間が、5時間少ないのが、通常。それを、破ると、死ぬのではなく、周囲の人間に、迷惑をかけるのだ。気が狂って、精神科に入院して、入院費が、一月15万円とか」
私「私は、自殺他害はないということで、退院が許されているくらいだから、ひとを、殺したりは、しない。でも、女の人を好きになって、精神的ストーカーには、なる。それは、麻友さんが、1番分かっているだろう」
冗談
麻友「太郎さん。私、太郎さんを、そんなに、重荷には、思っていないわよ。ドラマ『サヨナラ、えなりくん』の村木沢茂さんだって、分かってる」
私「村木沢茂さんていう村ちゃんの本名を、ググったこと、評価してくれるんだ。それに応えて、世紀の難問と思われていた難問のひとつが、冗談のような論文で、すでに解かれていたという話を、しよう。まず、
のときの、この会話を思い出しておいて欲しい。
クロネッカー
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若菜「『クロネッカー青春の夢』って、何ですか?」
若菜や結弦は、まだ群(ぐん)とか体(たい)というものを、習っていないことに、なってる。だが、この『数Ⅲ方式ガロアの理論』を読み終える頃、それらとお友達になっているだろう。そうなったとき、やっと意味の分かってくる、抽象代数学(ちゅうしょうだいすうがく)というものでの、クロネッカーという数学者の予想なんだ。
『虚2次数体上(きょにじすうたいじょう)のアーベル方程式は虚数乗法(きょすうじょうほう)を持つ楕円関数(だえんかんすう)の変換方程式(へんかんほうていしき)で汲(く)み尽(つ)くされる』はずだ、と、30歳の若きクロネッカーが夢を描いた。と、数学者の間では、言い伝えられている。
結弦「30歳って、若いの?」
「そうねえ、小学生から見たら、おじさんよね。でも、私が恋をしたとき、太郎さんは、43歳だったのよ」
若菜「お母さん、どうして、お父さんのこと、好きになったの?」
「悪い中年男に、だまされちゃったのよね」
中年って言えばねえ、
『クロッカワー中年の夢』
っていうのも、あるんだ。
結弦「何だそりゃー」
黒川信重(くろかわ のぶしげ)という日本の数学者の言い出したことなんだ。
若菜「分かったー。お母さん、お父さんのこういう面白い数学の話に、丸め込まれて、好きになっちゃったんでしょ」
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麻友「これが、どうなるの?」
私「最後まで、忘れないで。それでは、ブルバキ読んでいたときのこと、ちょっと話す」
ブルバキ
bourbakiandlandau.hatenablog.com
私「このとき、
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若菜「『そうでない読者は,納得できる機会が来るまで判断を差控えて辛抱強く待たなければならない』って、どれくらい待たなければならないんでしょう?」
あっ、これね、ひどいんだ。第1章§1に、例として、リーマン予想が、挙げられているんだ。でも、これ、2019年1月現在未解決なんだよ。
若菜「えっ、それは、ひどいのでは?」
数学好きの心をくすぐろうとする仕掛けが、至るところにあるんだ。
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と、書いている。さらに、
bourbakiandlandau.hatenablog.com
で、次の様に、話し合ってる。
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私「よし。まずスキャン原稿」
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私「この、手書きの原稿を元に、始める」
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例.
1)記号列 を によって表わす。
2)以下の省略記法は(本来の方法ではずっと長くなる)或る種の記号列を表している:
《3かつ4》
《数直線》
《関数》
《有限体はすべて可換である》
《以外の の零点は直線 の上にある》。
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私「面白そうなところで、止めてみた」
定義なのか、定理なのか、冗談なのか。
私「この後、4人が、色々話し合うのだが、
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麻友「太郎さん。覚えていたのね」
若菜「何をですか」
麻友「太郎さんが、円周率パイの値を、小数点以下50桁まで覚えていたのが、役に立ったのは、ブルバキで、 と書いてあるのが、ヴェイユのジョークだと気付いたときだった。と、言ってた。どんな風に、役だったのか、上のノートに、書いてある」
結弦「(一夜一夜に人見頃)と、 (人並みに奢れや女)だから、足すと、
あれっ? って、 と、表されるの? だって、 になってる」
麻友「それは、冗談なのよ。パイの剣と照らし合わせてご覧なさい」
結弦「パイの剣を、見てみると、
あっ、パイの値に小数点以下2桁目までは、同じだけど、後が違う。でも、間違ったことを、教科書に書いて良いの?」
私「ブルバキくらいレヴェルの高い本を読む人に取って、これがジョークであることは、すぐ分かるんだよ。パイの剣、使えて、嬉しかっただろう」
結弦「お父さんのときの50桁の剣を研いで、60桁にしてあるんだよね」
麻友「ところで、一番上にある、
記号列 を によって表わす。
というのは、何なの?」
私「 の部分は、省略のし過ぎなんだけど、 というのは、後ろから見ていって、 であり、 と、いうことを、意味してる。ここで、以前、 というのが、 だったことを、真偽表で確かめたことを、思い出すと、後ろから読む記法で、 となるよ、ということなんだ」
麻友「じゃあ、これ、例じゃないじゃない。定義じゃない」
私「私も、おかしいなと、思った」
若菜「ブルバキの読みにくい点、指摘ですね」
私「うん。これ以外の例は、麻友さん達には、ちょっと難し過ぎる。特に、一番下の、
《以外の の零点は直線 の上にある》。
という例は、リーマン予想と言われているもので、ミレニアム問題で、懸賞金が1億円懸かっているくらいだから、ブルバキは、解けていたはずはない。まだ、未解決なんだ」
麻友「そういう常識を持ってないと、ブルバキは読めないのね。でも、この太郎さんの丁寧な注で、読める人が増えたらと、願っているのね」
私「うん。私も、一応、大学に12年行ってたくらいだから、一般の人よりは、分かっている積もり。今日は、ここまでにしよう」
若菜・結弦「おやすみなさーい」
麻友「おやすみ」
私「おやすみ」
現在2022年3月30日23時18分である。おしまい。
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と、リーマン予想について、未解決と、書いている」
麻友「リーマン予想って、もう一回出てきた」
私「そう。このとき」
私「この中で、次の +++ で、括った部分」
デュドネ
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若菜「家に帰ってきて、『数学史Ⅰ』を、見た?」
私「時代がかった本で、
こんなことになっている」
麻友「そんな本が、残っているのね。でも、太郎さんが、この大発見の後、まだ話を続けるのは、理由があるのよね」
私「いつものことで、参考文献から見る。そうすると、その向かいのページに、
D) Weil 予想
とあって、最後に、
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一般化された《Riemann予想》は最も難しい予想であったが,最終的に1973年 Deligne により Grothendiek の理論を本質的に使って証明された([12],(48),(い)).
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と書いてあった」
麻友「どういうことなの?」
私「ミレニアム懸賞金問題の1つ、リーマン予想は、もう1973年に、解かれている。また、その解決に功績のあった、ヴェイユが、最初に証明したのは、1948年。だから、ヴェイユは、ブルバキの『数学原論』の集合論の10ページで、堂々と、リーマン予想は正しいと読める記号列を、証明できる論理式として、書けたんだ」
若菜「お父さんは、ショックじゃないの?」
私「リーマン予想は、私には、解けないだろうと前から、思っていた。むしろ、皆の前で、いっぱいしゃべった、リーマンゼータ関数の3での厳密値が、超越数かどうかや、5での厳密値が、無理数かどうか、ということの方が、前から気になっている。Weil の本を読んだら、分かるのかな?」
結弦「こういう、もう分かっていることを、一般の人に隠して置いて、自力で証明してくる人間を、選抜しているという、学問の在り方って、許されるのかな?」
若菜「でも、全部の問題が、解けているわけでは、ないでしょ」
麻友「それを、見分けるために、専門家というのは、いるんじゃないかしら?」
私「そうなんだろうね。取り敢えず、リーマン予想への登攀で、行方不明にはならない。安全だね。今日は、それが分かって、満足。これで、お開き」
若菜・結弦「おやすみなさーい」
麻友「おやすみ」
私「おやすみ」
現在2021年10月25日23時12分である。おしまい。
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現代数学
麻友「太郎さん。一般化されたリーマン予想が、解ければ、一般化する前の、リーマン予想も解けている。と、言える根拠を、探していたのね」
若菜「お父さんの出納帳で、11月13日、日曜日に、『超リーマン予想が解決していることを、示した記事を丁寧に読みたいので購入』と、理由まで書いて、雑誌『現代数学2022年11月号を買っている」
結弦「さらに、到着した15日、火曜日に、読んでみて、翌16日、いつもの MiniStop でスキャン。それが、これ」
若菜「お父さんは、記事全ページ、スキャンしたけど、最初と最後が大事だと、分かっていた。でも、下巻や、途中が抜けていると、読む気の失せるお父さんらしいとも言える」
私「まず、私が注目したのは、“退屈評価”という題。どれくらい退屈か、測れるのか?と、読み進んだ」
私「冒頭、
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ちなみに,奇妙な“退屈評価”という名前は,有名な2人の数論学者であるヴェイユ(A.Weil,1906年5月6日~1998年8月6日)とラング(S.Lang,1927年5月19日~2005年9月12日)の共著論文に由来する。
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とある。次に、記事を読んでいくと、
8.1 “退屈評価”
退屈評価とは“Lang-Weil estimate”と呼ばれるものを指している。
(中略)
たぶん,ヴェイユ一流の冗談で、名前をならべると”Langweil estimate”になり、ほとんどドイツ語の退屈(Langeweile 直訳”長い時間”)に一致することからである。
(中略)
証明も,次元に関する帰納法(1次元のときはヴェイユの証明したリーマン予想:1948年)なので,少なくともヴェイユにとっては良く知っていることばかりの退屈なものだったはずである。
58ページ、59ページ、60ページ、つまらない。この雑誌は、数学科の大学院を受けるための雑誌で、問題を出しているのだ。
(中略)
8.9 セール講義のすすめ
この記事の著者は、セールの弟子みたいな人なので、恩師のセール講義を、推薦しているのだ。そして、自分の直近の論文も、見て欲しいというのだ。
(以下略)
というわけで、リーマン予想は、1948年に、アンドレ・ヴェイユが解いている。デュドネの『数学史Ⅰ』は、正しかった」
結弦「じゃあ、お父さん、ミレニアム問題の賞金、もらえるの?」
私「もらえるわけない。何も証明してないのに」
若菜「お父さんの口癖のアンドレ・ヴェイユと、セールの関係は?」
麻友「太郎さんが、ブルバキ大事にするの分かった」
結弦「その中心メンバー、アンドレ・ヴェイユを、お父さんが高く買っているの納得だな」