女の人のところへ来たドラえもん

21歳の女の人と43歳の男の人が意気投合し、社会の矛盾に科学的に挑戦していく過程です。                    ブログの先頭に戻るには、表題のロゴをクリックして下さい。                                   数式の変形。必ずひと言、添えてよ。それを守ってくれたら、今後も数学に付き合ってあげる。

超実数そして実数(その13)

 現在2023年3月21日10時15分である。(この投稿は、ほぼ3100文字)

麻友「太郎さん。最近は、一気に眠くなるわね」

私「以前は、ブログ書き上げてから、眠り薬飲んでいたけど、最近は、21時頃、飲むようにしているからだ」

麻友「その方が、規則正しい生活になって、良いんでしょう?」

私「本当はね。ところで、昨日は、

{C=X-A-B’,C’=Y-B-A’}

と、なっているとき、

{f(C)=f(X-A-B’)=f(X)-f(A)-f(B’)}

のように、マイナスが、外へ出せるかどうかが、問題だった」

麻友「どうすればいいかしら?」


私「実験してみると、いいよ」

麻友「{f(x)=y} を、例えば、

{X=\{1,2,3,4,5\}}

として、{A=\{1,2\},B=\{3,4\}} とする。今、マイナスを出して良いかだけを知りたいので、

{Y=\{1,2,3,4,5\}}

としてみる。{f(A)=\{1,2\},f(B)=\{4,5\}} だったとすると、この場合、

{X-A-B=\{1,2,3,4,5\}-\{1,2\}-\{3,4\}=\{5\}}

であるから、

{f(C)=f(X-A-B)=f(\{5\})}

となる。{f(\{5\})} は、どうなるんだろう。多分、{f(C)=\{3\}} となるんでしょうね。元 {3} でなく、{3} を要素とする集合、{f(C)=\{3\}} となるのだったわね」

私「分かってるじゃない」

麻友「この {C} と、{f} に関して、{f(X)-f(A)-f(B)} を、やってみる。

{f(X)-f(A)-f(B)=f(\{1,2,3,4,5\})-f(A)-f(B)=\{1,2,3,4,5\}}

あれっ? {f(\{1,2,3,4,5\})} は、何になるんだろ?」

私「{A=\{1,2\},B=\{3,4\}} は、{f(A)=\{1,2\}} と、{f(B)=\{4,5\}} と、だったね」

麻友「{f(5)} は、決めない。としちゃ、駄目かしら?」

私「そもそも、{f} は、全単射だった。この性質を、使えない?」

麻友「もし、{5} の行き先があるとしたら、{3} だけだけど」

私「{f(5)=3} と、してみたら? 上で、麻友さんも、そうだろうと、言っていた」


麻友「実験上よ、あくまでも、実験上。そうすると、{f(\{1,2,3,4,5\})=\{1,2,3,4,5\}} となる。そうすると、

{f(A)=\{1,2\}} と、{f(B)=\{4,5\}} だから、

{f(X)-f(A)-f(B)=f(\{1,2,3,4,5\})-f(A)-f(B)}

{=\{1,2,3,4,5\}-\{1,2\}-\{4,5\}=\{3\}}

となる。

{f(C)=f(X-A-B)=f(\{5\})=\{3\}}

だったから、

{f(C)=f(X-A-B)=f(\{5\})=\{3\}}

と、

{f(X)-f(A)-f(B)=\{3\}}

が、一致した。これ、実験成功ということ?」

私「苦労して計算したのが、一致すると、なんか、証明できたみたいに思うだろう」

麻友「なんか、納得するわね。これで、良いのかしら?」

私「取り敢えず、今は、マイナスを外に出せると、信じられるだろう。ベルンシュタインの定理の証明を、続けよう」


若菜「お母さんばっかり、褒められて」

結弦「依怙贔屓されてる」

麻友「まあ、実験に手間取ったのよ。どこからだったかしら?」


若菜「この絵を使って、{f(C)=C'} を、証明したいのでした」

私「この

{f(C)=f(X-A-B’)=f(X)-f(A)-f(B’)}

が、今、分かったのだったな」

若菜「{f(X)} は、どう表されるでしょう?」

私「{Y} そのものでなく、{Y-B_0} だな」

結弦「それは、{\displaystyle B=\bigcup_{n \in \omega} B_n} だったから、{B-B_0} としても、同じだね。絵を見ると」

若菜「それには、{\displaystyle A’=\bigcup_{n \in \omega} A_n’} が、抜けている」

麻友「結局、{f(X)=B-B_0+A’+C’} ということね。{C’} も、足されるからね」

若菜「{f(A)} は、意味を考えると、{A’=f(A)} だった」

結弦「{f(B’)} は、上と同じように、{f(B’)=B-B_0} となる」

麻友「そうすると、{f(C)=f(X-A-B’)=f(X)-f(A)-f(B’)} に、

{f(X)=B-B_0+A’+C’} と、{f(A)=A’} と、{f(B’)=B-B_0} とを、代入すると、

{f(C)=f(X-A-B’)=f(X)-f(A)-f(B’)}

{=B-B_0+A’+C’-A’-(B-B_0)=C’}

だから、証明されたんじゃない?」

若菜「あっ、そうか、{C} と、{C’} の間に、全単射を作ればよくて、関数 {f} は、全単射で、その一部 {f|C} でも、全単射だから、{f(C)=C’} で、いいんだ」

結弦「これで、定理が、証明されたの? なんという定理だっけ?」

私「Bernstein の定理 だ」

若菜「もう一度、ステートメントを」

私「集合 {X} と、集合 {Y} の、部分集合の間に、全単射が、存在し、さらに集合 {Y} と、集合 {X} の部分集合の間に、全単射が存在するとき、集合 {X} と、集合 {Y} の間に、全単射が、存在する」

結弦「これによって、集合 {X,Y} の濃度が等しいことを、言うには、直接全単射を、作らなくとも、一方から、もう片方の部分集合への全単射を作り、その逆方向も、全単射を、作れば良いことに、なったんだね」

私「そういうことだ。大定理と言って良いだろう」

麻友「外へ、行った方が、いいわ。マックへ、行ってらっしゃい」

私「じゃあ、お開きとしよう」

若菜・結弦「バイバーイ」

麻友「じゃあね」

 現在2023年3月21日13時36分である。おしまい。