現在2023年9月3日11時28分である。
麻友「証明するするって、言いながら、なかなかしないじゃない」
私「自分でも、完璧には分かっていない部分があって、8月20日から、25日近く、かかってしまった」
結弦「お父さんの言葉で、と言ったのが、無理だったの?」
私「本来、自分の本を書けるようになるためには、自分の言葉で書けなければ、ならないが、私はそこまで行ってない。テキストの本文を写しながら、自分の言葉で注を付けていくのが、限界だ」
若菜「それならば、しょうがないですね。お父さんの注を、頼りましょう」
私「よし、始めるよ」
定理 5.1 (ツォルンの補題)
を、帰納的順序集合、 とすれば、 の極大元 で、 となるものが存在する。
麻友「おもうんだけどさあ、 と、 って、そっくりじゃない? 自分で、区別できているの?」
私「そういうことも、聞いて良い。確かに、 と、 は、似てる。だけど、読んで行っているとき、 と、書いてあるときは、必ず順序集合 の元が、みたいに元を含む集合になっていて、一方、 の方は、何々の元、 みたいに、 は、元の方だから、滅多に間違わない。ただ、初見だったら、分からないかも知れないけど」
結弦「僕も、聞いてみたい。 って、記号、なんて読むの?」
私「私は、個人的には、 と同じで、 を、『アルファ、小なり、ベータ』と、呼んでいる」
若菜「個人的には、って、カチャカチャ、あれっ?、カチャカチャ、あれっ?」
私「読み方は、なかなかないだろう」
若菜「お父さん。調べた?」
私「英語では、precede (プリシード)(先立つ)というらしい。逆向きの は、succeed (サクシード)(成功する、継ぐ)らしいが、日本語で何と読むかは、正式には知らない」
麻友「太郎さん。かなり我流の読み方、しているものね」
私「多くの人は、大学や大学院の授業で、盗んでいるのだろう」
若菜「お父さん、大学院へ行きたい?」
私「今は、無理だな。それに、今は、この本を読みたいというのはあっても、これを、研究したい、というものがない」
結弦「研究対象なんて、大学院へ行けば、見つかるんじゃない? お父さんのお父様だって」
私「そういう意味では、前にも言ったが、コンピューターのスピードが、もの凄く上がって、計算できないものはない、という世界になったとき、それでも数学や物理学に残っている問題と、取り組みたいんだ」
麻友「そう言ってたわね。取り敢えず、証明始めましょう」
私「出だし、いきなり辛いだろうが、始める」
定理 5.1の証明
はの鎖 とする. である.定理の仮定によって, の任意の元 に対して となる.
私「2行、写してみた」
若菜「真面目な、数学の証明って、こうですか」
私「この本を、読んでいて、一番苦労したのが、このツォルンの補題の証明だな。数学科の大学1年生が、入学後一番苦労するのも分かる。今の私でさえ、苦労したのだから」
麻友「最初の2行で、躓くのね」
私「慣れなきゃ、分かるわけない」
結弦「原文は?」
私「これの最下の2行」
麻友「今日は、ちょっと、証明を覗いたということで、お開きにしましょう。おやすみ」
若菜・結弦「おやすみなさーい」
私「おやすみ」
現在2023年9月3日21時49分である。おしまい。