女の人のところへ来たドラえもん

21歳の女の人と43歳の男の人が意気投合し、社会の矛盾に科学的に挑戦していく過程です。                    ブログの先頭に戻るには、表題のロゴをクリックして下さい。                                   数式の変形。必ずひと言、添えてよ。それを守ってくれたら、今後も数学に付き合ってあげる。

倒せツォルンの補題(その7)

 現在2023年8月29日11時07分である。(この投稿は、ほぼ2288文字)

麻友「証明、始めるの?」

私「予備知識は、私と同じものを、麻友さんが持っていると、仮定する。ただ、あることが、本当かどうかは、物分かりの悪い人として、質問して欲しい」

若菜「不思議な関係ですが、そういう前提で、ツォルンの補題を、証明するのですね」

結弦「スキャン原稿にも、あるけど、ツォルンの補題ステートメントは?」

私「これだ。


 定理 5.1 (ツォルンの補題

 {(a,\prec)} を、帰納的順序集合、{\alpha \in a} とすれば、{a} の極大元 {\beta} で、{\alpha \prec \beta} となるものが存在する。


ところで、選択公理は、


 公理 (選択公理

 集合 {c} の元が、すべて {\emptyset} でないとき、その {c} のすべてから、ひとつずつ元を選んでくる写像 {f:c \rightarrow \bigcup c} で、{x \in c} なら、{f(x) \in x} となっているものが、作れる。


というもの」

麻友「どうして、{\bigcup c} と、和集合を取るの?」

私「これは、説明を、分かり易くするためなんだ。{c} のすべてから、ひとつずつと、言ってるけど、1箇所にまとめておいたほうが、写像を作りやすい」

麻友「それで、{f(x) \in x} と、後で条件を付けるのね」

結弦「この説明で、分かる?」

若菜「分からない」

結弦「一体、どういう関数なの?」

私「そうか、慣れてないと、分からないよな」

{c=\{\{3,1,4\},\{2,7,1,8\},\{2,9,7,4\}\}}

私「こういう集合 {c} を、考えよう。この集合の選択関数は?」

結弦「1個ずつ持ってくるのだから、例えば、{\{1,7,9\}} とか?」

私「それは、1つずつ選択できたが、関数になってない」

麻友「こういう場合、関数を、どう書くの?」

私「これまで、サボってきたが、関数というものは、グラフで、書くんだ。

{\{(\{3,1,4\},1),(\{2,7,1,8\},7),(\{2,9,7,4\},9)\}}

みたいに」

結弦「座標を書くみたいに、グラフの座標になっている点を、ピックアップするの?」

私「そう。私は、大学に入るまで、関数を、こういう風に書くことを、知らなかった。こんな書き方して、他の人分かるのか? と思った。でも、やがて、慣れていった」

若菜「お父さんのしゃべる、数学語が、またひとつ、分かりましたね」



私「昨日、ここまで書いて、眠くなり、寝てしまった。ツォルンの補題を、1日で証明するのは、土台無理な話だった。今日は、もう眠いので、寝る。ただ、数学の証明に、女の人や子供の声が入るのを、脱線で、読みにくい、という人も、いるようだ。私の方法は、細かいギャップをつぶせて良いのだが、後から読み返すとき、麻友さんとの会話は、邪魔だろう。そこで、このブログで、徹底的に討論した後、他のそれぞれの分野のブログで、脱線なしの定理の証明を、記述しようと思う。また、よほどのことがない限り、1つの定理に、2通り以上の証明を、付けるように心掛ける。違う立場でも、証明できるかどうか、気になるところだからである」

麻友「定理の証明で、太郎さんが、分からないときは、どうするの?」

私「実際分からない部分があった場合、その定理は、使えない。だが、多くの人が、使っていて、正しそうな場合、どこが分からないかを明記した上で、使っても良いこととしよう」

若菜「ブルバキの『数学原論』みたいなものを、作ろうとしているのですか?」

私「私は、もうひとつ、ランダウとリフシッツの『理論物理学教程』を抱えている。数学ばっかりやっていると、つまらなくなる。ランダウを読みたい。だが、いきなりは、無理だ。今、特に、量子力学に興味が向いている。グライナーから、始めるかな」

結弦「読みたがっていた、『力学の基礎』は?」

私「読みたいねえ。でも、麻友さん達の前で、レポーターが、できるかな?」

麻友「数学の定理の証明、グライナー、『力学の基礎』、これで、手一杯ね」

私「ところで、私は、一般相対論を学ぶのに、

を、丁寧に読むと良いと、言ってきた。だが、この本は、今でも最良だと思っているが、1988年の本だ。一方、2005年の本で、

が、出ている。新しい本には、良くなっている部分がある。というより、『多様体の基礎』の後、坪井峻(つぼい たかし)『多様体入門』を、読んだ方が、良さそう」

麻友「色々、やりたいのね。物理学には、『数学原論』みたいなものを、作らないの?」

私「物理では、証明ではないが、計算で示す。証明に近いものがあるが、1から築けるかどうか、やってみたいな。その最初が、『力学の基礎』だ」

麻友「そういうことか」

私「それでは、今日は、解散」

 現在2023年8月30日23時00分である。おしまい。