現在2024年4月7日17時32分である。(この投稿は、ほぼ7166文字)
麻友「体積素片って、何?」
私「そういう疑問が、返ってくると思っていた」
若菜「計算っていうことは、数学の話ですか?」
私「そうだ。2024年4月4日のブログで、
『今年の新入生に、この投稿読ませたいわねえ』
という話をした。4月では、まだ早いが、6月くらいの新入生にとって、多少役に立つことを、書きたい」
結弦「お祖父ちゃんに、聞いてきた。大学の化学の時間に、
という計算をする。この のことを、体積素片って、言うんだって」
若菜「 というのは?」
私「ああ、こうなっているんだよ」
若菜「ページ、振ってない」
私「研究ノート9の、531ページ。この絵は、今日描いたが、後で見せる計算は、2024年3月20日から、2024年3月21日にかけて、行ったものだ」
結弦「他の、投稿をしているから、それに掛かりっきりなのかと思っていたら、別なこともやってた。お父さんって、信じられないくらい計算してる」
私「それよりも、なぜ、
で、
なのか、不思議だろう」
若菜「きょとん」
結弦「えっとー」
麻友「太郎さんが、いきなり難しい話するから、二人とも、付いて行ってないわよ」
私「これが、『多変数の積分の変数変換公式』というものの、特別な場合で、数学の時間に習う前から、物理学や化学の授業で出てきて、学生が困る」
結弦「あー、困って当然なんだ」
若菜「あっ、『解析概論』にも、証明がなくて、お父さんが、『解析入門Ⅰ・Ⅱ』に乗り換えた理由の、あれですか?」
私「そう。『解析概論』などの説明は、無限に小さい場合、などの、ハイパーな概念を使っていて、分からない。優秀でない学生の場合、地道にひとつずつ崩していって、
を、計算で確かめたいという思いを、持っているのではないかと思う。大学で会ったある学生は、『この積分の変換について、僕に分かるように教えてくれた人がいないんです』と、こぼしていた」
私「地道に計算して、行き着く道を、私は知っている。それは、微分形式というものを、使う方法だ。まず、
の右辺と左辺を取り敢えず同じものと定義する。
は、微分形式である。ここで、
という座標変換をするのだが、これをひとまず、
とする」
私「ごめん。今日はもう眠い。続きは次回ね。解散」
現在2024年4月7日22時59分である。中断。
現在2024年4月8日20時59分である。再開。
若菜「
だから、
と言うわけですか?
って、何ですか?」
私「微分形式と呼ばれるものなのだが、例えば、変数、 の関数、 に関し、
と、定まる。今、なんでこうなるのかは、追求しない方が良い。体積素片の計算が、目標だから」
若菜「それで、どう計算するのですか?」
私「この微分形式が、ウェッジ積と呼ばれる、
という記号で、結ばれている。これは、交代形式という性質を持つ」
結弦「交代って?」
私「1個1個、微分形式が並んでいるとき、
の前後を、入れ換えると、プラスマイナスが、逆になるんだ」
麻友「例えば、
みたいなことね」
私「そうだ。そこで、これを用いて、重要な性質が得られる」
若菜「分かった。同じものがあると、その微分形式は、ゼロになる」
私「例えば?」
若菜「
だから、
となって、
よって、 で割って、
が、得られる」
私「そう。ただ、これは、 みたいに、 自体が、微分形式のウェッジ積で、結ばれていたりすると、必ずしも成り立たない。でも、重要な性質だ」
私「今日は、遅くなった。ここまで」
現在2024年4月8日22時48分である。中断。
現在2024年4月10日4時10分である。再開。
若菜「交代形式という性質を用いて、計算するのですね」
私「もうひとつ、性質がある。本来、交代多重線形形式と、呼ばれるんだが、交代形式の他に、線形という性質がある。色々、定義があるんだが、実際やってみるのが、一番速い。こうやるんだ」
麻友「分配法則みたいなことが、できるのね」
私「そう。中学校くらいで習うことが、生きてくる」
結弦「ちょっと、計算してみよう。
同じだったら、ゼロというのを、1つ確かめた」
若菜「交代というのと、線形というのを用いて、計算して行くんですね」
麻友「これだけ?」
私「うん。ただし、結弦のように、同じだったら、ゼロとなるのは、少し気を付けなければ、ならないけどね」
若菜「そうすると、
を、計算する」
結弦「できないよ」
私「もう少し、説明がいるか。積の微分法という公式を、高校の微分の時間に習う。
三つの積の微分だったら1つずつ計算して行く。というものだ」
結弦「それでも、
は、計算できない」
私「こういう展開の仕方を、教えただろう」
若菜「この公式の名前は?」
私「合成関数の微分法、または連鎖律(チェインルール)」
若菜「証明は?」
私「例えば、あらゆるものは、時間の関数だとして、
と、するとか」
麻友「全部で、分母が同じだから、省略したと言うこと?」
私「そう取っても、大丈夫なように、なっている」
結弦「それで、どうやって、
を、計算するの?」
私「
と、並べる」
結弦「偏微分の記号は、他の変数を定数と思って、微分する。そうすると、
だから、
となって、
だ。えー、こんなの、 についても、 についても、計算するの?」
現在2024年4月12日18時34分である。再開。
私「昨日は、続きを計算できなかった。申し訳ない」
結弦「お父さんが、歯医者さん行ってる間に、計算しておいたよ」
私「おお、そうか」
結弦「
なんだけど、
と、この前のように、並べる」
結弦「偏微分の記号は、他の変数を定数と思って、微分する。そうすると、
だから、どんどん計算して、
以上で、
となる」
若菜「私は、地道に計算したので、結弦に負けた。
しか、計算できなかった」
私「ある計算が、正しいかどうかは、他の人が、計算してくれなければ、保証できない。若菜の計算も、役に立っているぞ」
麻友「でも、よく、パイの値を、何百万桁も、計算したって、言ってるじゃない。どうやって、検算してるのかしら?」
私「以前、小林りんさんに説明していて、勇み足を指摘されたんだけど、パイの値って、16進数だと、いきなり1兆桁目から、10桁欲しいとかできるのね。だから、差し当たって、1兆桁目まででも、求めておくと、次に、2兆桁目が欲しいとなったとき、その欲しい桁の周辺を、16進数で計算して、つなぎ合わせる、ということが、できるはずなんだ。こういう方法を使って、検算しているというのも、ひとつの方法だ。いずれにせよ、確かめる方法が、なければ、成果を発表しても、認められない」
若菜「私の計算って、どうやって計算してたの?」
私「最初は、2024年3月20日の、計算が、研究ノートの526ページから527ページにかけて、あったのね。それと、常に照らし合わせていた」
麻友「ハッ!。これ、体積素片の投稿よね。もう、7000文字になってる。ここで、一旦投稿した方が良い。どうせ、計算は、多重線形性と交代性で、だらだら計算するんでしょ。この後に続けたら、1万字越えるわ」
私「私も、長くなり過ぎたな。と、困っていた。じゃあ、鶴の一声で、ここで投稿しよう。解散」
現在2024年4月12日21時49分である。おしまい。