女の人のところへ来たドラえもん

21歳の女の人と43歳の男の人が意気投合し、社会の矛盾に科学的に挑戦していく過程です。                    ブログの先頭に戻るには、表題のロゴをクリックして下さい。                                   数式の変形。必ずひと言、添えてよ。それを守ってくれたら、今後も数学に付き合ってあげる。

1番星?

 現在2024年7月9日20時50分である。(この投稿は、ほぼ1478文字)

麻友「太郎さん、今日は、ハッピーアートだったのね」

私「先月は、先生のお母様が亡くなられて、急遽中止になっていた」

若菜「それで、なかったんですか。確か、英会話もなかった」

私「英会話は、雨が酷くて、中止になったんだ」

結弦「ああ、だから、たこ焼きのプログラムが、重要になった」

私「まあ、職員さんの気持ちを、おもんぱかるなら、欠席という選択肢も、考えるべきだった」


麻友「今日の作品は?」

私「説明は、後でするから、見てみて」

結弦「これは~、一番星という題がついているから、夜空とかいうお題だったの?」

私「お題は、花火だったんだ。先生が、絵の具を沢山用意して、赤系統や、黄色とか、黒っぽいのとか、分けてくれて、テーブルの中央に、盛ってくれた」

若菜「この、ツルツルみたいなのは?」

私「先生が、ガラス絵かな? 本当は、ガラスでやるらしいんだけど、私達には、B5、つまり普通の大学ノートというノートのサイズの、アクリル板に、後で縁が残るように、黒いマスキングテープを1センチ5ミリくらいの幅で、縁に貼ったものを、渡してくれたんだ」

麻友「それで、説明してくれたのね」

私「アクリル板に、まず、黒っぽい色を、チューブで、ポンポンと、置いて、スポンジで、水は含ませずに、夜空とする。次に、竹串で、花火が散るように、黒いところを、引っ掻く。竹串の先の細い方ばかりでなく、反対側のへらみたいな方で、引っ掻いても良い。そして、その引っ掻いたところから見えるように、花火の赤や黄色や緑を、埋め込む」


結弦「お父さんのから、連想できないけど、・・・」

私「私は、完全に置いてけぼりを食っているんだ。他の人たちは、こういうことをやっている」

若菜「あっ、本当に、他の人は、花火を描いているんですね」

私「私は、夜空の黒を選んでいて、鉄紺(てっこん)という色に、一目惚れした。私の絵の上3分の1くらいの色なのだが、東の空が、明るんでくる頃、まだ明るくない空の色だ。そうして、黒をのんびり塗っていたので、他の人にカメさんでは到底追い付けないほど、遅れを取った。仕方なく、花火をどうしようと思っているとき、中央から少し下に、意図したわけではないが、傷が付いてることに気付いた。『これを、明けの明星にしちゃえ』という、非常に安易な発想で、花火は、諦めて、花火大会が終わった後の、翌朝の太陽が出る前の、空とした」


結弦「でもさあ、太陽が沈んでいくときに、最初に見える、明るい星だから、一番星なんじゃない? 早朝、段々星が見えなくなっていくとき、最後まで見える星を、一番星とは、普通呼ばないよな」

私「そうなんだよな。ポートからの帰り、逗子・葉山駅で、電車を待っているとき、『あっ、あの絵は矛盾を含んでいる。宵の明星だったら、もっと地上が騒がしいはずだしな』と、気付いた。『画家自身が、勘違いすることだってあるよな』と、感じた」

麻友「あんな、失敗作でも、こんな弁明ができるなんて。太郎さん、やっぱり、普通でないわね」

私「絵を描くのを楽しめているのが、一番嬉しい。しばらくは、続いて欲しい」

若菜「何よりです」

私「じゃ、解散」

 現在2024年7月9日22時53分である。おしまい。