女の人のところへ来たドラえもん

21歳の女の人と43歳の男の人が意気投合し、社会の矛盾に科学的に挑戦していく過程です。                    ブログの先頭に戻るには、表題のロゴをクリックして下さい。                                   数式の変形。必ずひと言、添えてよ。それを守ってくれたら、今後も数学に付き合ってあげる。

倒せツォルンの補題(その3)

 現在2023年8月23日18時12分である。(この投稿は、ほぼ2789文字)

麻友「折角の才能のために、私を、振るのでは、なかったの?」

私「麻友さん、私に振られてくれるの?」

麻友「だって、私に会う前の頭の冴えが、って、言ってたじゃない」

私「うん。『フーリエの冒険』買ったり、『量子力学の冒険』買ったり、『小学校6年間の計算の教え方』買ったりというのは、私に取っては、ある意味無駄だった。

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でも、麻友さんには、ウソを付かない、ということのために、必死で勉強したというのも、確かだった。麻友さんレヴェルには、もう落とさないけど、麻友さんには、ウソを付かない、というのは、徹底する。今日の投稿で、それが、明らかになる。1日、結弦の話が、挟まったのが、問題を解決に導いた」

結弦「あの、{x}{x} 乗のはなしというのは、あれで、おしまい?」

私「あれは、一応、おしまいだ。ツォルンの補題を、倒す話に、戻る」


若菜「色々、定義が、現れていましたが」

私「もう、麻友さんレヴェルに戻って、復習はしない。この本の証明をチェックしていく」

若菜「おっ、いきなり」

私「あらかじめ、証明は、見せる。最初のスキャンの右ページに、定理 5.1(Zorn補題)とあるが、おしゃべりがあって、補題5.1 を片付けた後、右ページ下から、証明が、始まる。

そのまま、次のスキャンの1ページを、消化し、右ページの4分の3くらいで、証明が、完結する」

こういうことだ」

麻友「これを、太郎さんが、ノート取りながら、数学の本読むレヴェルで、ブログに書くということ?」

私「見ててみなって、私は、よっぽどのことがなければ、誤魔化したりしないから」

若菜「ゼミだと思って、突っ込んでみます」

結弦「難しいって、どれくらいなんだろう?」


私「それでは、ツォルンの補題の、ステートメント

 定理 5.1 (ツォルンの補題

 {(a,\prec)} を、帰納的順序集合、{\alpha \in a} とすれば、{a} の極大元 {\beta} で、{\alpha \prec \beta} となるものが存在する。


あっ、帰納的順序集合というのだけ、定義忘れてたね。


 定義 帰納的順序集合

 順序集合 {(a,\prec)} において、{a} に含まれる任意の鎖が上界を持つ(すなわち、上界集合が、空集合でない)とき、{(a,\prec)}帰納的順序集合 (inductive ordered set) と呼ぶ。

ということだ」


麻友「これ、手掛かりも書いてくれているのかも、知れないけど、これっぽちも、分からない。その上、証明なんて、されたら、ちょっと気が狂いそう」

私「難しいと思うのは、レヴェルこそ違えども、私も、同じなんだ。ただ、私が、それでも挑めるのは、私に分からなかったら、著者が間違っているのじゃないか? 間違いを見つけてやろう。という自分の才能に、頼める部分が、あるからなんだ。実際、この証明では、1箇所、誤植があった。それが、間違いだとかなり以前から、気付いていたが、今日チェックしていて、誤植ではなかったのかな? と、迷った。そして、改めて、考え直して、やっぱり誤植だと、判断した。つまり、昨日だったら、分からなかったんだ」

結弦「それが、1日僕の話が、挟まった。ということなのか」


私「証明の方針を、著者が書いている。そこから、写し始めてみる」

麻友「私、おばけくじらに食べられちゃった、アンドロメダ姫」

私「もう。人魚姫とか、シンデレラとか、・・・」

麻友「著者が、どう書いているかは、いいのよ。太郎さんが、この証明を、要約してよ」

私「そうか。まず、順序集合 {(a,\prec)} が、帰納的だという性質から、{a} の鎖には、必ず、上界がある。だから、{a} の鎖、ひとつひとつに、その上界の集合を対応させられるはずだな」

麻友「上界の集合なの? 上界でなくて?」

私「帰納的順序集合の定義では、任意の鎖が、上界を持つ、と言っているが、1つだとは、言っていない」

麻友「そこが、微妙なのね」

私「そう。そこで、任意の鎖について、その上界集合から、ひとつずつ選んで、これが、上界のひとつですよ。と、新しく、鎖全部から、上界達への、関数を作ろう」

麻友「それが、選択公理を使わなければ、作れない、関数なのね」

私「その通りだ。ただ、極大元という条件もある。任意の鎖から、上界を指定できるけど、どの上界が、極大か、分からない」

麻友「どうしたら、いいの?」

私「その部分が、簡単に落とせないので、この本でも、ブルバキでも、証明が、長くなるのだと思う。論理的には、間違いではないが、ややこしい論法を使っている」

麻友「どんな?」

私「まず、{C} を鎖として、{u.b.(C)-C=\emptyset} となるような {C} があれば、{C} の最大元が、極大元になるから、定理は成り立つことを、確認している。次に、{u.b.(C)-C=\emptyset} でないとする。という。そうすると、矛盾すると言うんだ。つまり、{u.b.(C)-C \neq\emptyset} とはならないということなんだね」

麻友「えっ、それは変よ。{u.b.(C)-C=\emptyset} ということは、その鎖 {C} の上界は {C} の元ということになる」

私「そうなんだ。帰納的順序集合では、任意の鎖の上界は、その鎖の最大元なんだ」

麻友「それ、正しいの?」

私「多分正しい。そうか、今まで考えていたところと、違うところに、問題は、あるのか。麻友さん、相談に乗ってくれて、ありがとう。今晩は、もう寝るけど、続きは、明日、考える。恥ずかしい部分だけど、記念に投稿する」

私「今日は、解散」

 現在2023年8月23日21時30分である。おしまい。