女の人のところへ来たドラえもん

21歳の女の人と43歳の男の人が意気投合し、社会の矛盾に科学的に挑戦していく過程です。                    ブログの先頭に戻るには、表題のロゴをクリックして下さい。                                   数式の変形。必ずひと言、添えてよ。それを守ってくれたら、今後も数学に付き合ってあげる。

開集合とは

 現在2024年10月21日19時39分である。(この投稿は、ほぼ2415文字)

麻友「ここのところ、他ブログ更新情報が、多かったから、このブログの投稿は、久し振りね」

私「本当は、このブログに書く方が、多くの人の目に触れて、良いのだけど、どうしても、分野ごとに分けないと、検索しにくい」

若菜「カテゴリーに、分ければ良かったのに」

結弦「あぁ、でも、お父さん、自由に書きたいから、カテゴリーに縛られたくなかったんだろうな」


私「さて、今日は、『多様体幾何学』のブログで進んでいる、『解析入門Ⅰ』に関連して、開集合というものについて、書こうと思う」

麻友「『解析入門Ⅰ』の投稿で書けば良いのに」

私「実は、『解析入門Ⅰ』には、書かれていないことなんだ」

若菜「難しいのですか?」

私「『解析入門Ⅰ』では、最初から最後まで、面倒な議論が、続いていた。だが、『多様体の基礎』へ進んで、もっと楽な方法があったことに気付いた」

結弦「面倒なのには、理由があったのかも」


私「とにかく、話してみよう。麻友さん達は、関数と言ったら、1変数で、実数値の関数しか知らないのかも知れない。例えば、{y=f(x)} で、{f(x)=\sin{x}} みたいなもの」

麻友「一次変換とかも、関数なら、3変数で、ベクトル値関数も、あるかも」

私「おーっ、やる気ある。それでこそ、外国で、大学へ行っているだけある。ところでね、『{f(x)=\sin{x}} という関数が、連続関数である』というのを、正確に言えるかな?」

結弦「どこか、1箇所の点で、連続というのを言って、定義域のどの点でも連続って拡張するのじゃ、駄目なの?」

私「それで、いい。やってみて」

結弦「{\displaystyle \lim_{x \to a}\sin{x} =\sin{a}} が、成り立っていれば、点{a}で、連続ということ。次は、点{a}が、定義域、この場合、{-\infty} から、{+\infty} のどの点でも良いから、定義域全体で、連続」

私「そう。それで、十分」


若菜「どこで、開集合?」

私「さて、開集合の話をするんだが、まず1次元の実数直線上で、開区間って、分かるのかな?」

麻友・若菜・結弦「しら~」

若菜「ちょっと、語彙が違いすぎます」

私「そのようだな。難しい話ではないので、例を見せる」

私「実数直線上で、

{[3,5]=\{x|3 \leqq x \leqq 5\}}

というのを、閉区間といい、一方、

{(3,5)=\{x|3 < x < 5\}}

というのを、開区間というんだ。{3} や、{5} に限ったことではない」

結弦「カッチリと、境界まで含んでいるのが、閉区間。境界が曖昧なのが、開区間ということ?」

私「そうなんだ。良く分かっている。1次元の数直線上の話が、分かっていれば、2次元、3次元になっても、恐いことは無い。だが、今日は、もう眠くなった。最後に、結弦に計算すると約束した、

{\displaystyle \frac{d}{dx}\log_ex=\frac{1}{x}}

の証明を、やろう」

麻友「あっ、それ、問題19,20でも、使ってた」

私「そう。あっちこっちで、書いた。

{\displaystyle \frac{d}{dx}\log_ex=\lim_{\Delta x \to 0}\frac{\log_e (x+\Delta x) -\log_e x}{\Delta x}}微分の定義)

{\displaystyle =\lim_{\Delta x \to 0}\frac{1}{\Delta x}\log_e \frac{x+\Delta x}{x} =\lim_{\Delta x \to 0}\frac{1}{x}\frac{x}{\Delta x}\log_e (1+\frac{\Delta x}{x})}(対数の性質で引き算は割り算になる)

{\displaystyle h=\frac{\Delta x}{x}} と置くと、{\Delta x \to 0} のとき、{h \to 0} である。これを用いて、

{\displaystyle =\lim_{h \to 0}\frac{1}{x}\frac{1}{h}\log_e (1+h)=\lim_{h \to 0}\frac{1}{x}\log_e (1+h)^{\frac{1}{h}}}{h}{0} に行くという点に気付くこと)

{\displaystyle \lim_{h \to 0} (1+h)^{\frac{1}{h}}=e} は、自然対数の底の定義の1つだから、({e}の定義を覚えていなければ、どうしようも無い)

{\displaystyle \lim_{h \to 0}\frac{1}{x}\log_e (1+h)^{\frac{1}{h}}=\frac{1}{x}\log_e e=\frac{1}{x}} が、導かれる。初心者にはしんどいだろうが、やがて慣れていくものである。」

麻友「頑張ったわね」

私「開集合、また続きをやるよ」

若菜「楽しみにしてます」

結弦「開集合って、お父さんが苦労して読んでいる、『集合と位相』のメインテーマなんだろ、時間かかりそう」

私「それは、分からない。今日は、解散」

 現在2024年10月21日23時26分である。おしまい。