女の人のところへ来たドラえもん

21歳の女の人と43歳の男の人が意気投合し、社会の矛盾に科学的に挑戦していく過程です。                    ブログの先頭に戻るには、表題のロゴをクリックして下さい。                                   数式の変形。必ずひと言、添えてよ。それを守ってくれたら、今後も数学に付き合ってあげる。

超実数そして実数(その22)

 現在2023年7月28日21時19分である。(この投稿は、ほぼ2513文字)

麻友「超実数は、7月7日にやった後、数学基礎概説のエラータに、一所懸命になって、止まっていたわね」

私「『麻友さん達に、どうやったら、面白い話ができるだろう?』と、毎日、試行錯誤している」

若菜「『多様体幾何学』のブログで、複素解析を、やると言ってましたが」

私「そう。私に取って、読みたい、

という本で、『本書を読むためには、線形代数微積分、複素関数論、ルベーグ積分の基本的知識があれば十分である』と、書いてあるのだが、後ろ2つは、私はまだ、マスターしていない。複素解析を完璧にしたいのは、このためである」

結弦「複素解析って、本当に面白いのかな?」

私「超実数などを実際に構成して、実数というものを、曖昧さなく捉えられていれば、複素数は難しくない。それに、実数の微分と、複素数微分は、似ているようで、かなり違う」

麻友「やっぱり、量子力学と、関係あるのね」

私「物理学の話を、どうしようか、悩んできた。そして、麻友さんと出会った2015年から8年も経ってしまった。大学1、2年生の物理学の最高の教科書は、やっぱりファインマン物理学だ。だが、結構長い。ファインマン物理学のガイドブックを書いた、竹内薫(たけうち かおる)さんも、短くまとめるのに、苦労している。

でも、ちょっと躓きやすいところを、橋渡ししてくれる人がいれば、読めるはずなのだ」


麻友「私達は、高校で、物理が10段階評価で、10だった人間ではないのよ。それを、理解してよ」


私「教科書を、指定するのは、必ずしも良くないのかも知れないが、『フーリエの冒険』や、『量子力学の冒険』と違い、真面目な物理学の高校の教科書として、以下の本がある」

川勝博(かわかつ ひろし)先生自身が、2018年8月29日に亡くなられた後も、出版され続けている」

若菜「この本は、以前も話してましたね。お父さんが、高校一年まで、頭がリセットされてしまったのを、築き直した本だとか。あれっ、『2001年1月30日 読了 たいした本だった。しかし難しい。この本を理解するには最低でも高校を卒業しているくらいでなければならない。やはり「小学生からの物理学シリーズ」が必要だ。』と、お父さんの感想文。もの凄く難しいんじゃないですか。この本」

麻友「この前の、力の合力とか、重心の位置とか、太郎さんの頭が、リセットされてしまっていた、というのは、本当なのね。この本を、大学にいたとき読んでいたら、今さらこんな本必要ないよ。と、思ったのかも知れない」

私「流石に、麻友さんは、私の気持ちが分かる。そういうことなんだよ。数学にしろ、物理学にしろ、どれだけ上のレヴェルまで上がっているかで、目の前の問題が、難しく見えるかが、決まってくる。さらに、丁寧に階段を上がった人は、見返りも大きい」

若菜「本当に、体というものが必要かどうか、納得するまで、体を使わない、とかですか?」


結弦「それより、今日は、超実数の話だった。

を、使って」

私「超準解析は、論理学を使って、無限大などを、正当化するものだったが、麻友さん達に、形式的な数学の、超準モデルとか、広大モデルとか、飽和モデルとか、を話すのは、無理なので、具体的な実数の、飽和モデル。それは、善良フィルターというものを用いて、作れるのだが、それを作るところまで、説明する。その考え方が、実は、重要なのだ」

結弦「どこから、始めるの?」

私「一応、私達は、有理数までは、作ってあったね。真理のカメさんというのは、私が、作ったものだから、私が説明しないと、分からないよね」

麻友「真理のカメさん。つまり、可算級善良超フィルターを、作ったと仮定して、解析学を進めていくのよね」

私「そのとおり。まず、有理数から、超有理数を、作る」

結弦「数列を使うんだ。

{x=(0.1,0.1,0.1,0.1,0.1,0.1,\cdots)}

みたいなのは、有理数列だ」

若菜「他に、例えば、

{y=(-0.1,-0.1,-0.1,-0.1,-0.1,-0.1,\cdots)}

なども、有理数列ですね」

麻友「{x+y} は、数列の方の足し算で、定義して、

{x+y=(0.1-0.1,0.1-0.1,0.1-0.1,0.1-0.1,0.1-0.1,0.1-0.1,\cdots)}
    {=(0,0,0,0,0,0,\cdots)}

となりそうね」

私「有理数列の足し算を、そう定義する。このとき、{x+y=0} だろうか?」

若菜「これは、

   {x+y=(0,0,0,0,0,0,\cdots)}

と、

{0=(0,0,0,0,0,0,\cdots)}

で、同じ数の番号のところが、0番目、1番目、2番目、3番目、と、全部なので、無限集合。であり、その補集合は、{\emptyset} なので、真理のカメさんは、この、0番目、1番目、2番目、3番目、という集合を、持っている。だから、真理のカメさんは、『持っているよ』という。真理のカメさんが言ったのだから、{x+y=0} は、成り立ちます」

私「そう。そういう風に、作って行くんだ。でも、今日は、眠くなってしまったので、ここまでで、解散」

 現在2023年7月29日22時07分である。おしまい。