女の人のところへ来たドラえもん

21歳の女の人と43歳の男の人が意気投合し、社会の矛盾に科学的に挑戦していく過程です。                    ブログの先頭に戻るには、表題のロゴをクリックして下さい。                                   数式の変形。必ずひと言、添えてよ。それを守ってくれたら、今後も数学に付き合ってあげる。

忘れられていたウェルデファインド

 現在2022年12月4日21時28分である。(この投稿は、ほぼ1438文字)

麻友「確かに、太郎さん。鬱の中に、いるのね」

若菜「お父さんの、数学が、どれくらいはかどっているかで、躁か鬱か、分かりますね」

結弦「今日も、目標が定まっているのに、他の本と比較したり、ネットで遊んだりしてて、本腰を入れて、研究を、始めない」

私「鬱のときというのは、集中できないだけでなく、実力そのものが、落ちている。この頭で考えたら、この問題は、解けないな、というのが、幾つも浮かんで、踏み出せないんだ」

麻友「今日の場合、何が、問題だったの?」

私「以前にも言ったように、鬱になってくると、実数の存在を気にし始める」

若菜「実数を、1から始める数学で、やれば良いということですか?」

私「『数学基礎概説』でも、実数を作っている。だから、1から始める数学で、作っても、結局満足出来ないだろう。どうしたら良いんだと、悩んでいた」

結弦「でも、お父さんは、嘆いているばかりでは、なかった。一応、解決策に、たどり着いていた」


麻友「どうすれば、良いの?」

私「実数の集合を、作るだけなら、そんなに難しくはない。だが、本当は、足し算と掛け算の算法が、ウェルデファインドに定義出来ていることを、証明すれば、『解析入門Ⅰ・Ⅱ』の出だしの実数の公理を、満たすものが、確かにあると、納得できるのだと、今日、気付いたんだ」

結弦「それを、実際やれば、良かったのに」

私「『数学基礎概説』でも、その部分は、


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 整数に関する他の四則演算に対応する関数,大小関係等も同様に集合であることを確かめることができる.
 以下に続く節で扱われる有理数,実数,複素数においてもそれらの上での四則演算に対する関数,大小関係等すべて集合として順次定義しうる.しかし煩瑣となるため集合の定義の形の記述は省略する.

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     (『数学基礎概説』210ページより)

と、なっていて、証明は書かれていない。私が、自前で、証明を、書かなければ、ならない。それで、尻込みしていたんだ」

麻友「どれだけのことを、やればいいの?」

私「まず、私達の集合論{\mathbf{BG}} で、こういうものは、確かに存在しますよ、という一般存在定理という定理の証明。それから、自然数、整数、有理数、実数、複素数を、四則演算、大小関係について、全部自分で、ウェルデファインドに定まっていることを、証明すれば、晴れて、実数を心置きなく使えるようになる」

若菜「鬱になっても、目標は定められるんですね」

私「目標に向けて、研究を始めるけど、長続きしないんだ」


麻友「泣いても笑っても、太郎さんの人生よ。心置きなく証明していったらいいわ。応援する」

私「キャンパスライフ、楽しんでいることを、祈るよ」

麻友「大学って、楽しいわね。太郎さんが、勧めてくれたとき、『大学なんて、行くものか!』と思ったけど、認識を新たにしたわ」

私「今日は、23時04分だから、これで、終わりにしよう」

若菜・結弦「おやすみなさーい」

麻友「おやすみ」

私「おやすみ」

 現在2022年12月4日23時06分である。おしまい。