現在2019年4月1日20時02分である。
『結婚をシミュレート』が、かなり苦戦してて、ちょっと、息抜きに、ドラえもんのブログの記事を、更新してみようという気になった。
「どんな、内容?」
もっと、準備が整ってから、この話を書こうと、思っていたんだけど、誰でも書けるようなことを、私が書いても、麻友さんにとっては、面白くないんだよね。
そこで、思いっきりハイレヴェルなことを、書こうと思う。
「ハイレヴェル?」
このブログで、我々は、まず自然数を作り、それから、整数を、作った。
その次に、整数から、有理数を作るつもりだった。
ここまでは、誰でも、ある程度、先を予想できる、ことなんだ。
「まあ、そうね。有理数の次って言うと、実数?」
普通に考えたら、そうだ。
だが、『1から始める数学』を、始めた時から、私には、野望があった。
「えっ、そんな前から?」
「どんな野望?」
前から、チラッチラッと、話してきた、無限に大きい数とか、無限に小さい数、を扱える、『超準解析(ちょうじゅんかいせき)』というものを、麻友さんに、話そうということなんだ。
「無限に大きい数や、無限に小さい数を説明するって、宇宙の年齢求めていた、私達が、知り合ってまだ半年も経たない頃の約束じゃない」
そろそろ、話してみようと、思ったんだ。
難しくて、入り組んだ話だから、見取り図を、描こうと思う。
今日は、その見取り図を描くことだけを、目標とする。
まず、有理数の、数列というものを、考える。 (2,6,4,7,・・・)
2つの有理数の数列が、同値、ということを、定義する。 (2,6,4,7,・・・)~(2,3,4,7,・・・)
有理数の数列を、同値関係で、同値類に、分けることを、考える。 [(2,6,4,7,・・・)]
有限な超有理数全体というものは、代数学で言う環というものだということを、確かめる。
無限小の有理数全体は、上に出てきた環のなかのイデアルというものだということを、確かめる。
環というものは、イデアルで、割る、ということが、できる、ということを、説明する。
上でできているイデアルは、極大イデアルと、呼ばれるものであることを、確かめる。
これにより、極大イデアルで、割ると、有限な超有理数全体の環は、体となることを、確かめる。
この体こそ、実数体(と、同型な体)である。
さらに、実数の数列というものを考え、改めて、2つの実数の数列というものが、同値と言うことを、定義する。 [(3.1,2,4.7,6、・・・)]
実数の数列を、同値類に分けたものを、超実数と定義する。
以上の過程で、必要になる、同値関係を、フィルターという考えで、作ることになる。
このフィルター(正確には、可算級善良超フィルター)を、構成するには、ツォルンの補題というものが、使用されることを、話す。
このフィルターは、実際に目に見える形では作れないという話をする。
目に見えないが、あるのは確かであることを、可算選択公理の説明をしながら、話す。
この可算選択公理から、可算級善良超フィルターの存在を示すところが、超準解析を、認められるかどうかを分ける部分だと、説明する。
ここで、使用した可算級善良超フィルターこそ、『真理のカメさん』であり、これを、一匹冒険に連れて行くのが、解析学を容易に理解する近道である、というのが、結論である。
これが、見取り図だ。
「『真理のカメさん』っていう名前、いつ、考えたの?『まりのカメさん』じゃないわよね。『しんりのカメさん』よね」
そう。
大学の3回生の時だったと思う。
この話を、登場させるつもりで、大学3回生の時、
『カメが見た宇宙』
という連載を、湧源クラブの雑誌に書き始めたんだ。
「その連載は、どうなったの?」
分子生物学の女の人に対する失恋のために、止まってしまった。
「太郎さん。いつも、女の人好きになると、その女の人に、科学の説明しようと、本気になるんだ」
そうだよ。
だから、今だって、麻友さんじゃなくたっていいんだよ、本来。
「エッ」
誰か、夢中になれる女の人がいれば、私の科学は進む。
「私じゃなくても良いって、太郎さん、分かってるんだ」
分かってるよ。
麻友さんが、いなければ、数学出来ないなんて、そんな都合良く恋なんてものが、できてるわけないじゃん。
「太郎さん。私に、恋してたんじゃないんだ」
いや、恋してるよ。
だけど、この恋が駄目になったからって、数学まで駄目になったりしないって、ことだよ。
「つまり、今の太郎さんは私に夢中、というのは、信じていいってこと?」
信じなくても、実際そうだから。
「うん♡」
この連載をすることも、宣言して、投稿しよう。
現在2019年4月1日20時35分である。おしまい。