女の人のところへ来たドラえもん

21歳の女の人と43歳の男の人が意気投合し、社会の矛盾に科学的に挑戦していく過程です。                    ブログの先頭に戻るには、表題のロゴをクリックして下さい。                                   数式の変形。必ずひと言、添えてよ。それを守ってくれたら、今後も数学に付き合ってあげる。

忘我の喜び(その4)

 現在2022年7月2日19時52分である。(この投稿は、ほぼ3239文字)

麻友「もう、(その4)にまで、なってる。本当は、6月20日のことだったんでしょ?」

私「ここまでの計算があったから、最後の一押しが、できた」

若菜「どこまで、進んでいるんでしたっけ?」

結弦「スキャン原稿を」


{\displaystyle \varphi(\xi)=\sqrt{\frac{g}{\alpha}}}  (14)

私「この、(14)式が、懸案の式だ。(12)は、

{\displaystyle \varphi(\xi)=\frac{1}{\pi} \biggl\{ \frac{f(0)}{\sqrt{\xi}}+\int_0^{\xi} \frac{f’(x)}{\sqrt{\xi-x}}dx \biggr\}}  (12)

だから、1時間くらい、計算で、アタックし続けた。丁寧に、書いてみると、{f(0)=0} だから、(12)は、

{\displaystyle \varphi(\xi)=\frac{1}{\pi} \biggl\{ \int_0^{\xi} \frac{f’(x)}{\sqrt{\xi-x}}dx \biggr\}}

だけなんだ」

麻友「どうして、{f(0)=0} ?」

私「そう。気になったら、いつ聞いても良い。この場合、

{\displaystyle f(x)=2\sqrt{\frac{g}{\alpha}x}}  (13)

この(13)式で、{x=0} とすると、

{\displaystyle f(0)=2\sqrt{\frac{g}{\alpha} \times 0}=0}

だから、{f(0)=0} と、言える。ちゃんと、根拠は持っている。根拠が怪しい場合は、麻友さんの前では、必ず、そこに問題があることを、断ることにしている」

若菜「積分記号化の微分というものを、いきなり使いましたけど」

私「あの場合、戸田盛和さんは、これを使っただろうと判断し、使用した。その定理自体を知りたかったら、『解析入門Ⅰ』第Ⅳ章 §14 径数を含む積分 を、見て欲しい。ああ、『解析入門Ⅰ』を、説明したいなあ。あれが、分かっていれば、こんな説明、いらないのに」

麻友「いったん、多様体幾何学のブログで、始めたのに」

私「再開しようか?」

麻友「取り敢えず、この問題を、解決しましょう」


結弦「そうすると、{\displaystyle f’(x)} が、問題なの?」

私「分母の根号の中に、{x} があるのも、問題なんだ。まず、

{\displaystyle f(x)=2\sqrt{\frac{g}{\alpha}x}}  (13)

より、

{\displaystyle f’(x)=2\sqrt{\frac{g}{\alpha}}\frac{1}{2\sqrt{x}}=\sqrt{\frac{g}{\alpha}}\frac{1}{\sqrt{x}}}

だ。(13)式で、{x} は、ルートの中にあることに、注意」

結弦「あっ、そうか」

私「さっきの、

{\displaystyle \varphi(\xi)=\frac{1}{\pi} \biggl\{ \int_0^{\xi} \frac{f’(x)}{\sqrt{\xi-x}}dx \biggr\}}

から、

{\displaystyle \varphi(\xi)=\frac{1}{\pi} \int_0^{\xi} \sqrt{\frac{g}{\alpha}} \frac{1}{\sqrt{x}} \frac{1}{\sqrt{\xi - x}} dx ~~~~(♯)}

と、なるね」

若菜「はい」

私「最後、本文で、『(9)から』と、戸田盛和さんが、言ってるのが、良く分からない。どうも、(9)式から、お迎えに行って、{(♯)} の式の {\displaystyle \frac{1}{\pi}} の、後ろの部分が、{\pi} になって、綺麗に、{1} になると、言いたかったらしいんだ。そのことには、7月2日(今日)になって気付いたんだ」


麻友「6月20日に、太郎さんが知るよしも無い。どう解いたの?」

私「まず、(9)式を導くとき、三角関数を使った。今度も、三角関数を使おうとした。

{\displaystyle \varphi(\xi)=\frac{1}{\pi} \int_0^{\xi} \sqrt{\frac{g}{\alpha}} \frac{1}{\sqrt{x}} \frac{1}{\sqrt{\xi - x}} dx ~~~~(♯)}

だよね。{x=\sin{\theta}} とか、したい。そのとき、{x=\xi \sin^2{\theta}} と、置くと、上手く行くことに、気付いたんだ」

麻友「見ていましょう」

私「目標は、

{\displaystyle \varphi(\xi)=\frac{1}{\pi} \int_0^{\xi} \sqrt{\frac{g}{\alpha}} \frac{1}{\sqrt{x}} \frac{1}{\sqrt{\xi - x}} dx ~~~~(♯)}

が、

{\displaystyle \varphi(\xi)=\sqrt{\frac{g}{\alpha}}}

と、なることだから、

{\displaystyle \int_0^{\xi} \frac{1}{\sqrt{x}} \frac{1}{\sqrt{\xi - x}} dx=\pi}

が、示されれば良い。分子分母キャンセルするからね」


私「ここまで、説明して来たけど、もう23時49分で、寝なきゃならない。次回は完結させる」


若菜「それでも、良くここまで、数学が、嫌いになりかけているお母さんに、説明して来ましたね」

私「私自身、自分で勉強したいという気持ちが強くて、他の人の解説記事などは、ほとんど読まないできた。数学って、好き嫌いがもの凄く現れるものだと思う。麻友さんが、数学を嫌いになってしまったとしたら、哀しい」

麻友「数学も、分かるときは、面白いときもあるのよ。特に太郎さんが数学の歴史を語っているときなんか、興味が湧くわ。でも、将来使うことのない数学を、太郎さんみたいに、震える手で、テキストを書き写すというところまでしろと言われると、それは、私には拷問よ」

私「通俗書で無く、本当の数学の本。あるいは物理学の本で、勝負できるようになりたい。それには、麻友さんが必要だ。手伝って欲しい」

麻友「私買いかぶられているのよね。こんな、説明されたら、分からない」

私「麻友さんは、今、休息中なのかも知れない。頑張れるようになったとき、数学もやってみたくなるように、面白い記事を書き続けるよ」

麻友「じゃ、おやすみ」

若菜・結弦「おやすみなさーい」

私「おやすみ」

 現在2022年7月3日0時09分である。おしまい。