女の人のところへ来たドラえもん

21歳の女の人と43歳の男の人が意気投合し、社会の矛盾に科学的に挑戦していく過程です。                    ブログの先頭に戻るには、表題のロゴをクリックして下さい。                                   数式の変形。必ずひと言、添えてよ。それを守ってくれたら、今後も数学に付き合ってあげる。

約束だった数学(その6)

 現在2022年9月4日18時10分である。(この投稿は、ほぼ3647文字)

麻友「太郎さん。映画、観ていた。マリリン・モンローの出ている映画ね」

私「有名な映画で、『七年目の浮気』という1955年の映画だ」

若菜「観たことあるんですか?」

私「ない。4月頃、BSプレミアムで放送されたので、録画してあった」

麻友「知ってるわよ。地下鉄の風で、マリリン・モンローのスカートが、めくれ上がるのよね」

私「そのシーンだけで、有名な映画なんだと思う」

結弦「20分くらいで、止めちゃったけど」

私「2時間、じっくり画面に見入るというのには、なかなか耐えられないんだ」

麻友「短気になって来ているのかしら。『おじいさんの短気』というのは、ドラマでもある」

私「有名な、『エデンの東』だって、そうだ」


麻友「今日は、{[(5,7)]_{\sim}} というのを、追究すると、言ってたけど」

私「まず、若菜。{[(5,7)]_{\sim}} というのの、丁寧な書き方を、してみて。『・・・』を使っても、いいから」

若菜「同値類ですよね。

{[(5,7)]_{\sim}}

の代表が、{(5,7)} なのですから、

{(5,7)~(10,14)}

ですし、

{(5,7)~(15,21)}

ですから、

{[(5,7)]_{\sim}=\{(5,7),(10,14),(15,21),\cdots \}}

と言うことでは、ありませんか?」

私「良く、理解している。同じように、{\displaystyle -\frac{5}{6}} を、解剖すると、どうなる? 結弦?」

結弦「分母が、ゼロになると困るからね。と言って、お母さんが、分母が、{0} 以下になることを、禁じたから、

{\displaystyle -\frac{5}{6}=\frac{-5}{6}}

だ。これを、お姉ちゃんの様に、書くと、

{(-5,6)~(-10,12)}

や、

{(-5,6)~(-15,18)}

だから、

{[(-5,6)]_{\sim}=\{(-5,6),(-10,12),(-15,18),\cdots \}}

ということだよね」

私「よしよし。でも、わざわざ、追究するなんて言ったのだから、これで、終わりの訳は、ないな」

麻友「やな予感」

私「麻友さん。

{[(-5,6)]_{\sim}=\{(-5,6),(-10,12),(-15,18),\cdots \}}

の、

{-5} や、{6} って、どういうものだった?」

麻友「あっ、整数ね。そうすると、

{-5=[(1,6)]}

や、

{6=[(7,1)]}

などね」

私「{-5} を、覚えていたのは、さすが、特待生の面目躍如だ」


私「これで、終わりではない。結弦、{-5=[(1,6)]} の右辺の同値類を、丁寧に書くと?」

結弦「うへっ、まだあるの? えーと、

{-5=[(1,6)]=\{(1,6),(2,7),(3,8),\cdots\}}

だけど」

私「若菜、{1} や、{6} や、{2} は、もっと、根源に遡って、書けたな」

若菜「あっ、整数は、宝塚の自然数で、定義されていたんだった。だとすると、

{-5=[(1,6)]=\{(1,6),(2,7),(3,8),\cdots\}}

{=\{(1,1+1+1+1+1+1),(1+1,1+1+1+1+1+1+1),\cdots\}}

ということです」

私「宝塚の自然数は、一番基本にあるもので、このレヴェルまで、遡って、まだ問題が解けないとしたら、その問題は、別な何かを必要としていると、思った方が良い。コンピューターのアセンブリソース言語、つまりアセンブラみたいなものだ。ところで、麻友さん。

{\displaystyle -\frac{5}{6}}

を、宝塚の自然数で、書いてくれ」

麻友「来ると思った。

{\displaystyle -\frac{5}{6}=\frac{-5}{6}=\frac{[(1,6)]}{[(7,1)]}}

{\displaystyle =\frac{[(1,1+1+1+1+1+1)]}{[(1+1+1+1+1+1+1,1)]}}

で、宝塚の自然数による表示、どうかしら?」

私「分数の、同値類は?」

麻友「あっ、

{\displaystyle -\frac{5}{6}=\frac{[(1,1+1+1+1+1+1)]}{[(1+1+1+1+1+1+1,1)]}}

{\displaystyle =[([(1,1+1+1+1+1+1)],[(1+1+1+1+1+1+1,1)])]_{\sim}}

だ」

私「そうだ。皆良く、頑張った。これが、『1から始める数学』の、決着の付け方だ」

結弦「えっ、『0から始める数学』では、違うの?」

麻友「馬鹿、言っちゃ駄目」

結弦「どういうこと?」

若菜「さすが、お母さん。お父さんが、次に、『0から始める数学』を、隠しているのを、分かってたんですね」

麻友「『0から始める数学』は、{0} を、{\emptyset} と、定義するのだった。それに、{(a,b)=\{\{a\},\{a,b\}\}} で、座標を、定義する。全然、違ったことになる」

私「特待生。流石だな。今日は、許してあげるよ」

麻友「昨日解いてない問題を、やりましょう」



若菜「で、(4)を、まだ解いていません」

結弦「小嶋陽菜さんが、『ねぇねぇりえちゃん,(4)は分母が {72} になって約分が大変だよぉ…。』と、言ってる」

若菜「北原里英ちゃんが、『かけ算する前に,{3}{9}{2}{8} で約分してみたらどう?』と、答えていますが、私達は、どうしたら良いでしょうね」

麻友「分母分子に、同じものを掛けたものが、等しいことは、結弦の発見だった。掛けた後のことを想像して、分母分子に、同じ数を、掛けてみたら?」

若菜「でも、法則性が、見つかりません」

麻友「太郎さんが、なんで、あんな式変形できるか、不思議でしょう。私、計算しているときの太郎さんの頭の中、見てみたこと、あるの」

若菜「そんなこと、できるんですか?」

麻友「そうしたらね、いっつも、{36} とか、{57} とか、数を見ながら、その数の、素因数分解を、思い浮かべているの。だから、{36=2^2 \times 3^2} と、{57=3 \times 19} だったら、{\displaystyle \frac{36}{57}=\frac{2^2 \times 3^2}{3 \times 19}=\frac{2^2 \times 3}{19}=\frac{12}{19}} だと、ひとりでに、分かるみたいなのよね。お父様のクイズでの特訓と、公文での計算練習の賜物ね」

若菜「そんな、恐ろしいこと、できなくて、いいです。{2} か、{3} で、割れるかどうかだけで、良いです」

結弦「だったら、偶数かどうかと、各桁の数の和が、{3} で割れるかどうかだけ、チェックするだけで良い」

若菜「あっ、そうか」

結弦「(4)は、

{\displaystyle \biggl(-\frac{3}{8} \biggr) \times \biggl(- \frac{2}{9} \biggr) =\frac{3 \times 2}{2^3 \times 3^2} =\frac{1}{2^2 \times 3} =\frac{1}{4 \times 3}=\frac{1}{12}}

だ」

私「今日は、ここまでにしよう」

麻友「おやすみ」

若菜・結弦「おやすみなさーい」

私「おやすみ」

 現在2022年9月4日21時32分である。おしまい。