女の人のところへ来たドラえもん

21歳の女の人と43歳の男の人が意気投合し、社会の矛盾に科学的に挑戦していく過程です。                    ブログの先頭に戻るには、表題のロゴをクリックして下さい。                                   数式の変形。必ずひと言、添えてよ。それを守ってくれたら、今後も数学に付き合ってあげる。

動いた巨岩(その2)

 現在2024年2月21日10時58分である。

麻友「太郎さんは、昨日、ご機嫌だった。でも、私達に取って、到底分かるレヴェルではなく、太郎さんが寝たあと、3人で色々、調べてみた」

私「やる気あるじゃない」

若菜「お父さんは、『量子力学の冒険』にも出てくると、言ってましたが、交換関係というものが、どれなのかも、なかなか分かりませんでした」

結弦「お父さんが、リー群というものが、大切とか言ってたので、リー群とか、リー環とかいう言葉を、調べたり。そのうち、分かってきたのは、リー環の元。これは、対応するリー群の単位元での接ベクトルなんだけど、これが、交換関係の積で、閉じている。式で書くと、例えば

{[x_i,x_j]=c_{~ij}^kx_k}

  ({x_i} と、{x_j} の積が、やっぱり、{x_i}、や、{x_j} みたいなものの和で書ける)

みたいに、積を取ったものが、また接ベクトル空間の元になることが分かった」

麻友「これで、一気に、視界が開けたわね」

若菜「つまり、交換関係が、どうなっているか調べるのが、リー環が、どうなっているか調べることと、リンクした」

麻友「ここで、太郎さんの長年の謎だったことも、納得できた。リー群とか、リー環と、いうものは、完全に数学での概念。一方、交換関係で、問題になるのは、ふたつの演算子が、交換できるかどうかで、これは、物理学での、重要な概念。特にこれは、『量子力学の冒険』でも出てきている、不確定性原理とも、関係している」

結弦「純粋な数学の問題と、物理学の問題が、関係ある。特に、『物理学の問題が、純粋に数学の問題として、解けるのではないか?』お父さんが、昨日8時間も躁状態にあった理由は、これだろうと、3人で、納得した」

私「うーん。完全に昨日、そこまで分かっていたか、自信はないが、『厳密な数学の理論で、なぜ、不確定性原理が、交換関係で、表されるのか、説明できるかもな?』とは、思っていた」


麻友「つまり、交換関係の数学的解釈と、物理的解釈の橋渡しをしたのが、太郎さんの場合、リー環の表現だったという理解で良いのね?」

私「それは、その通りだ。私が、ワインバーグの86ページを見ていて、気付いたというのを、今日、スキャンしてきた」



より)

若菜「このメモは、ポートの英会話へ向かう車中のものの様ですね」

私「ワインバーグの本は、ファインマン物理学の本のように、カギとなる数式だけが、ポーン、ポーンと、あって、式変形をしてくれないので、意味を汲み取ろうと頑張らざるを得ない。そのお陰で、昨日の気付きはあった」

結弦「この時間から、再発見が始まって、英会話の間中も、じわじわ殻を破ってきて、夕方お父さんのお母様から、生活費を受け取って帰宅するまで、ずっとだった、ということだよね。8時間ということは」

私「今日になってからも、頭を整理するために、ブログのこの(その2)の記事を、書いていて、説明を平易に直すことができた」

若菜「お母さんに、説明するのみならず、お母さんが、お父さんの説明を、調べてくれるという、科学者にとって、至れり尽くせりの、説明ですね」

私「対話形式の数学の論文といううものは、多分ないと思う。だが、対話形式の数学の本は、有名なのは、

だが、他にもある」

結弦「他には?」

私「実は、あの、

で、育ったんだよ。私は」

若菜「あっ、でも、歴史上、ガリレオ・ガリレイの、『天文対話』とか、同じような試みは、ありますね。哲学ですけど、プラトンの『国家』も、あるかな?」

私「論文を書く場合だと、水も漏らさぬ論理が、必要だけど、『ここは、形式にとらわれず、冗談も交えながら、質疑応答をして、深い理解に導くという数学の行き方も、有って良いと思う」

結弦「こういう本もある」

麻友「太郎さんとしては、今日になって、付け足すことは、終わった?」

私「もう寝る前の薬が、近付いている。実はまだ、夕食も食べていない」

若菜「やっぱり、躁状態になってる。先生にって、1月後まで、通院はないか」

私「こんな穏やかな、躁状態を、異常と言って取り上げるべきかどうか、1週間くらいは、様子を見よう。もし、余り、発見みたいなのが続いたら、連絡を取ることとする」

結弦「今のお母さんは、こういうことには、無力だからな」

麻友「私から、信号を送れないのよ。周りのしがらみで」

私「仕方ない。今日は、これで、解散」

 現在2024年2月21日20時55分である。おしまい。